外国で日本文化をちょっとばかり考える

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 先日、旧正月の新年会にお邪魔してきた。なんでかというと、私が行っている中国ダンス教室の上級クラスの生徒さんたちが、そこで発表したから。

 ステージでいろいろなイベントが繰り広げられた後、いよいよ中国ダンスの始まり。上級クラスの生徒さんたちが、各々両手にハンカチ大の赤い布を手に登場し、音楽に合わせて2演目を踊る。
 振りは曲によって違うけど、みんなで輪になったり、数人が対になったりして踊る。

 そして、子どもクラスの発表と、先生のソロ。さすが先生、体のキレが全然違う。踊りをやっている人って、A地点からB地点へ体を動かす軌跡と速さがまったく違うと前々から思っているけど、それを実感した。

 私がこのダンス教室へ行っているのは、日頃の運動不足をなんとかしなきゃと思っていたところへお誘いを受けたからで、別に中国に興味があったからではない。
 けど、教室に通ううちに、ダンスを通して中国文化を感じたり、中国人と知り合うのがおもしろくなってきた。私がベルリンに来なければ、中国人と知り合うことも一生なかったかも。ドイツに来て知り合うのは、ドイツ人だけじゃない。

 ところで、この中国ダンスやベルリンで西洋のバレエを観て思うのは、日本舞踊ってまったく別の世界なんじゃないか、ということ。
 ダンスというのは、宗教的な意味や、体を動かしたいという人間の本能から来るものなんじゃないの? とすれば、高くジャンプしたり、素早く回ったりする動きが普通なはず。なのに、日本舞踊(特に舞かな、詳しくないけど)は、重心を低く落として動きを抑制する。まるで反対方向じゃない? そういう方向に行く日本人の感性が、私はつくづくすごいと思う。

 歌とかもそうかも。オペラみたいに、人の声を大きく美しく響かせようという方向性って、わかりやすい。でも日本の唄の方向性って違うような気がする。

 建築もそうかな。ロココみたいな装飾いっぱいの様式は、誰が見てもわかりやすい。日本はとても簡素。それでいて美しい。

 どっちがいいわけでなく、日本のそういう感性が本当にすごいと、ベルリンに来て思うようになった。なんか、エキゾチック・ジャパンって感じか。

 子どもの頃、いっとき父方の祖母に無理やり日本舞踊を習わされたことがあった。その時は、やる気ゼロだったのですぐに止めてしまった。
 あのとき続けてたら、こういうテーマがもっと理解できるようになっていたのかな......でも、やる気がないと何も身につかないので、止めたことに対する後悔はない。
 でも中国ダンスを習い始めてから、日本舞踊に興味が出てきたのは事実。いや、日本で習うかはわからないけど。

twitter:@kubomaga

コメント(2)

フルフルと長年付き合ってきたけど
幼少時、日舞をやっていたとはまさに初耳!
びっくりしたわ。

私の母もやっていたから
私にやらせたかったらしいけど
そのころ海老名に住んでいて
当時は(今もそうなのかな?)
都内に出ないといい先生がいなくて
あきらめたらしい。

その話を聞いているせいか
やってみたいな~!って思うこともあるよ。

踊りは音楽と切っても切り離せない関係だし
音楽はその民族のDNA的なものだし
いろんな国の音楽や踊りに触れるのは興味深いよね。

それにしても中国の春節のお祝いは派手でしょう?
爆竹鳴らして・・・
これまた日本とは違うよね~!


エビリン、
10歳ぐらいのときかな?
習っていたと言っても、いとこが名取になるときのお披露目の演目に
かり出されただけなのよ。そのときだけって約束だったから、
それが終わったら止めてしまったの。

中国ではやっぱり旧正月が大切なのね。
ドイツでも大晦日は花火バンバン上げるけどね。

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