2012年12月アーカイブ

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ホテルや別荘が並ぶ海辺を歩くだけで楽しい

 古い建物を眺めつつ、写真を撮って散歩をするのが大好き。その面でもウーゼドム島はとても魅力的。「古い建物」って漠然とした言い方だけど、私の場合は20世紀初頭ぐらいまでに建てられた一般の家を見るのが好き。

 海辺に沿って続いているプロムナードには、瀟洒なホテルや別荘が並んでいる。
 それぞれがいつ頃できたのか正確にはわからないけど、19世紀に建てられて、増築・改築を重ねながら今に至っている所もある。そういう建物は、戦時中は負傷した兵士の病院として使われてたりしたようで、今こんなにのんきに散歩していられるなんて、ありがたいなぁ、戦争は嫌だなぁ、とか思ったり。


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売り家らしい。いくらぐらいなんだろ

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一般宅の東屋かな。おとぎっぽい


 ヨーロッパでは何かと古いし、歴史がついて回る。こうして建物を見て回るだけでも、「過去を考えることは、未来へとつなげていくことだ」と思うようになった。

 なんてことを漠然と考えながら、昼は散歩。夜はプールにサウナ。極楽だなこりゃ。


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宇宙基地?と思ったら温水プールランド

ウーゼドム島へ

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この桟橋に来たかった

 北ドイツが好きで、海辺、古い建物、ハンザ都市が好き。私の好きな要素がぎっしり詰まった旅行をしているところ。

 バルト海に面したウーゼドム島 Usedomには、前から一度訪れてみたいと思っていた。写真で見た風景がきれいで、自分の目で見てみたいと思ったから。
 念願叶って実際にその風景を見られるのって、すごくうれしい。「あぁ、ここ、ここ!」って、早く自分もその風景を撮りたくてたまらなくなる。

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まるで海の上を歩いているかのように

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西側にドイツでいちばん長い桟橋が見える

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ドイツでいちばん長い桟橋に光が

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クリスマスの名残がまだ

 私にしては珍しく早起きして、日の出の海辺を撮りにカメラを抱えていたら、おじさんが「バルト海は一瞬にして光が変わる。それに魅せられて、昔から画家たちがここの作品を描いているんだよ」と教えてくれた。

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そして夜明け

 わかる、わかる。だって本当にきれいだもん。夜明けも、夕暮れも、刻々と色が変わっていく。気分だけ、私も画家の仲間入り。

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今年のベルリン・ジャンダルメンマルクトから

 ベルリンは現在午前11時。気温は7℃で、とても暖かいクリスマスイブです。
 ドイツのクリスマスは、25日と26日の2日間が祝日。今日24日は平日で、夕方からみんな実家へ帰省し、慌ただしくなります。

 みなさま、よいクリスマスを。

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1回に食べる量はこのぐらいにとどめよう

 ドイツのクリスマス菓子の代表と言えば、シュトレン(日本では一般的にシュトーレンと呼ばれていますが、シュトレンのほうがドイツ語的には正確。ま、日本で呼ぶならどっちでもいいとは思うけど)。

 正直、そんなにおいしいもんじゃないよねと思っていたけど、何年か前に「えっ、こんなにおいしいの?」と、びっくりしたことがある。このクボマガブログにも書いた。

 そのシュトレンを作っているお店はcafe Becker。
 http://www.cafe-becker.de/


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この1本で約1Kg

 私はシュトレンの食べ歩きをしているわけじゃないけど、ここのを食べて、初めてシュトレンをおいしいと思えたな。
 それ以来何回か取り寄せていて(お店はベルリンにないので)、今年も到着!

 白い粉糖がかかった、イエス・キリストのおくるみの形をかたどったシュトレン。1本1Kgある。ドイツではこれが標準。ミニサイズもあるけど、小さいとあんまりおいしく焼けないらしい。

 そもそも、シュトレンを始め、レープクーヘンやクッキーなどのクリスマス菓子は、12月頃から大量に準備して(ドイツの家庭ではクッキーを大量に焼き始める)、それを大きなお皿に盛り合わせておく。
 それを毎日ちょこちょこ食べたり、来客に勧めたりして、クリスマスを待ちわびるものなのよ。

 つまりドイツでは12月になると、もうクリスマスは半分始まっているんだよね。
 アドベント(待降節、クリスマスの4週間前の日曜日から、クリスマスが始まる前までの期間)は、クリスマスがくるのを待ちわびる期間。12月1日から24日までの日めくりのアドベンツカレンダーがあったり、日曜日が訪れるごとにキャンドルを1本ずつ点していったりする。

 お菓子もそれと同じで、日持ちがするものをたくさん用意して、ちょっとずつ食べていく。なんだか日本のおせち料理と似ているな、といつも思う。

 そんなわけで、シュトレンもとても日持ちする。3月のイースターの頃になると、アロマが生地に馴染んでおいしくなるんだとか。

 だから、シュトレンを日本で売っているような「クリスマスケーキ」というイメージで捉えていると、全然違ってがっかりするんじゃないかな。ドイツでは、24日・25日にクリスマスの生デコレーションケーキを食べる習慣はないからね。

 シュトレンは、バターやナッツ、オレンジピールなどがたっぷり入った菓子パンのようなもの。こういう食材は昔は高価だったから、クリスマスの時だけに食べられる贅沢品だったんだよね。

 現代ではバターもナッツも簡単に手に入るけど、シュトレンはクリスマスの時期だけ手に入る特別なお菓子であることに変わりない。
 感謝しながら、うす〜く切って少しずつ食べないと。じゃないと、後から大変なことになる。なんたって、バターやナッツがぎっしりだからね。
 厳寒のドイツの冬を生き延びるためのカロリーも、ぎっしり詰まっているというわけよ。これ1本食べたらばっちり皮下脂肪ついて、もうヒートテックはいらないかもしれないな......。
 

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ここは今回取材したカフェじゃないんですけどね

 ベルリンに戻ってきてからすぐにカフェの取材をしてたんだけど、それが終わって(原稿はこれからだけど)ちょっとひと息。

 月刊"cafe-sweets"でカフェを取材する仕事は、私がベルリンに来てからわりと間もない頃からいただいている。お陰でずいぶんたくさんのカフェを取材させてもらった。それが『ベルリンのカフェスタイル』(河出書房新社)にもつながっている。

 インテリアや雑貨が好きな人は、ベルリンに来たらいろんなカフェに行ってみるのがお勧め。
 カフェのインテリアやフード&ドリンクのプレゼンテーションは、きっととっても参考になると思う。自宅をカフェっぽくしたい人は、ぜひベルリンに来てみたらいいと思う。

 ベルリンの良さは、ラフで気取りがなくて、センスがいいところ。ベルリンでは一般宅もカフェも、お金をかけずに古い家具や廃材を上手に使って、心地よくおしゃれな空間を作っているところが多い。 「工事現場に使われていた板が手に入ったから、テーブル作っちゃおう」みたいなアイディアが豊富なのよ。

 そういうテイストはベルリンに顕著で、ドイツの他の都市ではほとんど見かけない。私が折に触れ「ベルリンはドイツではない」と言っているのはそういうことなの。

 日本人にはなかなか思いつかないアイディアは、どこから湧いてくるのかベルリーナー(ベルリンっ子)に聞いてみると、「いろんな物を見てるから」とか「日頃からそういう訓練をしているから」という答えが返ってくる。
 確かにベルリンでいろんなインテリアを見ていると、そういう発想が生まれるのもわかる気がする。

 一般宅を見学するのは難しいけど、カフェなら誰でも入れる。
 カフェに入れば、ベルリンの良さを感じてもらえると思う。
 
 今回取材したカフェの掲載号は2月に発売になるので、そのときはまたお知らせ(っていうか宣伝だ)します。
 

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こういう所に住んでいますが

 私はベルリンに住んでいるけど、ここに永住しようとか、逆にあと何年でここを去ろうとかは考えたことがない。状況が許す限り、自分の気持ち通りにしたいと思ってる。
 ただ今のところ、積極的に日本に本帰国したいとは思わない。

 でも、どこにいても日本は私の母国。
 いつかは帰る可能性が高いし、ビザや労働許可をわざわざ取らなくても日本には無条件でいられる。

 その母国が、自分がいいと思う方向とは逆の方へ進んでいるように思えて、恐ろしくて仕方ない。

 武力は根本的な解決にはならないと思っている。軍事力を強化して、お互いの緊張を増幅して、どんないい結果が待っているというんだろう。

 力よりも頭を使いたい。それには、特に緊張関係にある国のことをもっとよく知らなければ。
 日本が生き抜いていくには、力じゃなくて頭が必要じゃないのかな。世界を知り、その中で賢くしたたかに生き抜くための知恵とセンスが。

 そもそもこの私が政治のことをこんなに考えていること自体、すでに危機だと思う。
 でも、平和ってのは本来一人ひとりが考えて、努力しないと得られないものなんだろう。
 

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これが典型的なアドヴェンツカレンダー。24日の窓がいちばん大きいの

 前回、ベルリンに戻ってすぐに仕事が始まって「ここが自分の生きる場所」とか書いておきながら、実はその後体調を崩してた......。持病の偏頭痛が出てねえ、そういうときはほとんど仕事にならない。薬も効いたり効かなかったり。
 気候のせいなのか、ストレスなのかわからないけど、ここ数年偏頭痛が現れる頻度が高くなった。同い年の友人も、月1回のペースで頭痛がすると言っていたので、ひょっとしたら更年期障害の一種なのかね。うーん、寄る年波には勝てないか......。

 ようやく今日から元に戻って、本来のペースで活動できるようになった。うまい具合に、明日からまた取材......はっ、もしかして「この数日間は取材がない」とか思うと、偏頭痛が出るんだろうか。

 さて、復活した今日は、いただいていたアドヴェンツカレンダー Adventskalender をめくってみた。

 知っている人も多いかもしれないけど、アドヴェンツカレンダーは大きな絵の中に24個の小窓があって、それぞれに1から24までの数字がふってあるもの。
 12月1日になったら「1」の小窓を開けると、中からかわいい絵が現れる。24日のクリスマスイブまで毎日1個ずつ開けていくという、ドイツのクリスマスのお楽しみカレンダー。

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10日の今日は、天使がレープクーヘン(ドイツのクリスマス菓子)を運んできた!

 オーソドックスなのは絵が出てくるタイプだけど、チョコレート入りや、おもちゃ入りのアドヴェンツカレンダーもあったりする。

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チョコレート入りはちょっと幅広

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中からジャーン! チョコレート

 クリスマスまでのワクワクを盛り上げるカレンダー。大人でも毎日めくるのがちょっと嬉しい。暗い冬には、こういうお楽しみもないと、ね。

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この静けさがいい

 ベルリンに帰ってきて、さっそく慌ただしい毎日が始まった。
 さっそく撮影、ロケハンの日々。

 この、ロケハン、取材・撮影、原稿書きという一連の仕事をしていると、これが私にとって「生きる」ということなんだなと思う。

 ベルリンで、自分がいいと思う暮らし方・考え方を伝えることが、私のやること。だから今の私には、ベルリンが自分の生きる場所。

再びベルリンへ

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また来年!

 東京もだいぶ冷え込んで来た。朝晩は暖房を入れないと寒い。
 私がベルリンから持参したコートでは、もうしのげないほどの気温になってきた。
 そろそろベルリンへ戻るとき。

 自分にとっては、やっぱりベルリンの方が暮らしやすい。日本にいても何をしていいかわからないと思ってしまう。

 日本で会えたみなさんも、会えなかったみなさんも、また次回に。
 ベルリンのみなさん、また近々。

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