2014年3月アーカイブ

tage20140329.jpg

大貫妙子自身が選んだベストアルバムがついた限定パンフ。
ご本人が好きな曲は、私のベストとは相当違った

(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)


 昨日開かれた大貫妙子40周年記念ライブ。このために、一時帰国の日程を合わせたんだけど、その意味があった。
 これまで私が見た中で、最もいいライブの一つだったと思う。

 もう始まりから、自分の中ではいきなり最高潮。
 CARNAVALの打ち込みの音と共に出演者がステージに現れて、そのまま演奏。その始まり方が珍しいと思ったのと(ただ、普段どういうふうにスタートしていたか記憶にない)、この曲が好きなので、一気にアドレナリン放出モードになった。

 その後は「夏に恋する女たち」「横顔」「新しいシャツ」と、落ち着いた曲が続いたんだけど、1曲目のグルーヴがずっと続いているというか、バンド演奏が非常に気持ちよかった(バンドメンバーはこちらを参照)。ずっと集中して聴いていた(というか、私は心の中で一緒に歌っている)。

 ライブ半ばで、細野晴臣、鈴木茂、松任谷正隆がゲストとして登場し、このメンバーで3曲演奏。お陰でファーストアルバムGrey Skiesに入っている「街」という曲を聴けて、感激した(なぜなら「街」のレコーディングに、細野晴臣と鈴木茂が参加しているから)。
 私はこのファーストアルバムが好きなんだけど、この中の曲を普段ライブで演奏することはまずないので、まさかこの日に聴けるとは思わなかった。これも40周年記念ライブだからなんだろう、ありがたい。

 あと、珍しかったのは「蜃気楼の街」。これも好きな曲なので、嬉しかった。

 意外だったのは、dreamlandで(アンコール前を)終えたこと。へぇ、そう来るか、という印象。
 そしてアンコールは「蜃気楼の街」と「突然の贈りもの」。最後は「突然の贈りもの」で〆るところが、ファン思いなんだろう。

 でもこの2曲の前に、事情によって「都会」を再度演奏するという、嬉しいおまけつきだった。
「都会」は、とりわけ好きな曲。メロディも、アレンジもすごくいい。歌っていて気持ちいい。大貫妙子のトリビュートアルバムで二組のアーティストがこの曲をカバーしているのもわかる。

 大貫妙子をラジオか何かで初めて耳にして、その瞬間に好きになってしまったのが、確か私が中学生になったばかりの頃。だから初期の作品は、自分の中で鮮烈な印象がある。
 でも、それからも次々に名曲が生まれていて、デビューから40年経った今でも、その状態がずっと続いている。時代によってアレンジの流行はあるにしても、大貫妙子の芯の部分は変わることなく続いている。本当にすごいと思う。

 集中しながら夢を見ていたような2時間余りだった。
 とても幸せな時間だった。

 このライブは5月11日(日)にWOWOWで放送されるそうなので、会場にいらっしゃれなかった方は、ぜひその機会に。

*セットリスト
CARNAVAL
夏に恋する女たち
横顔
新しいシャツ
ピーターラビットとわたし
Happy-Go-Lucky
船出
One Fine Day with You

Time to Go
都会
ファムファタール
Memphis, Tennessee(細野晴臣によるカバー)

色彩都市
Mon Doux Soleil
海と少年
ベジタブル
dreamland

(アンコール)
(都会)
蜃気楼の街
突然の贈りもの

tage20140322.jpg

シャルル・ド・ゴール空港ターミナルEのゲートL。これからオープンするショップもあった

(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)


 またまた一時帰国をしました。
 今回のフライトは、2年ぶりぐらいにエアフランス。パリのシャルル・ド・ゴール空港とは相性が悪く、いつも何かしら起きるのでできるだけ避けたいんだけど、チケット代の安さには代えられなくてね。

 そうしたら、どうも新しいゲートができたらしい。この空港は、パリなのに今まで店が少ないなと思っていたけど(場所柄ショッピング好きな人も多いんじゃないかと)、どうやら新ゲート誕生と共に、ブランドショップも増えた模様。帰国前に最後のショッピングをしたい人にはいいんじゃないのかな。

 そして搭乗しようとすると、どうしたわけかその場でプレミアムエコノミーにアップグレードしてくれた。

 これ、超ラク〜。

 私は小柄なんで、普通のエコノミーでもわりときつくないんだけど、それでもプレミアムだと前の席とのスペースが全然違う。
 脚なんかほぼまっすぐ伸ばせるし(私基準)、膝を曲げてフットレストに乗せることもできるし、いや〜快適! 

 というわけで、時差ぼけもほとんどなし。これからひと月、日本を楽しみます。

tage20140306.jpg

カラフルなイースターエッグ。
毎号手塚リサさんのイラストがとっても素敵で、店頭で目立ってましたよね


(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)


 またまたお知らせが遅くなりましたが、NHKラジオドイツ語講座テキスト「まいにちドイツ語」3月号が発売中です。
 
 この号で、連載「ドイツのgemütlich(ゲミュートリヒ)な暮らし」は最終回です(グスン)。最終回はテキスト3月号ページの試し読みボタンから読んでいただけます。

 最後は農家について取り上げました。といっても、旅行者でも気軽に立ち寄れる農家ペンションについてです。へなちょこな私でも、こういう形なら自然や家畜と触れあえます。
 ご旅行でドイツにいらっしゃる方も、もし時間があるならこうした場所にお出かけになると、普通の旅行とはひと味違う体験ができると思いますよ。

 これまで1年間にわたり、さまざまな角度から、私が思うドイツのgemütlich(=心地よい)についてご紹介してきました。

 このgemütlichという感覚は、とてもドイツっぽいものではないかと思います。単なる「心地よい」を超えた、もっと深い、心の底からの安らぎとでも言いますか。
 こういう感覚が、私が東京にいたときにはなかったんです、たぶん。

 これまで取り上げてきたgemütlichな暮らしを見ると、クラインガルテンや湖水浴、公園など、自然と関係するテーマが多かったですね。
 たぶんそれは、私がベルリンという緑の多い都市に住んでいるからではないかと思います。もし緑だけだったら、また逆に、人や建物ばかりの場所に住んでいたら、恐らく違った感覚だったんじゃないでしょうか。

 ベルリン生活を通じて感じたgemütlichな暮らしは、どれも特別なことではないし、お金もかかりません。でも、とても豊かなことだと思います。そういう暮らしができるから、私はここにいるんです。

 そして、いつか日本(東京?)に帰ることになったとしても、こういう心持ちでいられることが私の理想なのですが、未だにその自信はありません。物質的には、ここより遙かに多くの魅力的なものがあるというのに。

 この連載を書くことで、「豊かさとは何か」ということを改めて考えさせられました。それは自分の漠然としたテーマである「しあわせ人生」(やっぱ漠然としすぎ)につながっていきました。

 連載は今回で終わりますが、これからもドイツでgemütlichなことに触れ、考えたり感じたことを書いていきたいと思います。

 1年間、どうもありがとうございました。

 そして、ドイツ語を勉強中のみなさま。
 どうかこれからもドイツ語を続けてください。私も未だにヒーヒーいいながら辞書を引いています。一緒に勉強を続けていきましょう。

tage20140302.jpg

とある日曜の公園で

(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)


 なんか本当に最近、仕事の告知ばかりですみません。そうじゃないネタも書こうと思ってるんですが、ひとまず告知はタイミングを逃すといけないので......。ということで、お許しください。

 前回の「『仕事が残ってても休みます』経済大国ドイツの人の働きかた」に続き、ハフィントンポスト紙に「『ドイツにだって待機児童はいる』EU最大の経済大国 子育てと働きかた」を書かせていただきました。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/28/germany-how-to-work-child_n_4872119.html?utm_hp_ref=japan


 実はこの原稿が掲載になる直前に、日本で「ドイツは待機児童ゼロ目標を達成した」と報道されたんですよ。

 それを見た瞬間、「ええええぇ〜っ?!」ってなって。だって原稿のタイトルが「ドイツにだって待機児童はいる」だもの。
 ビール飲んでぷは〜ってひと息入れていたのに、一気にしらふになりましたよ。

 で、それからいろいろ調べたんですけど、実際に待機児童はいるんです。というか、この記事を書く上で、託児所空き待ちの親も取材しました(詳しくはどうぞ記事をご覧ください)。
 いくら数字の上だけで足りていたって、必要な場所になかったら待機児童はなくなりません。例えば通園に1時間以上かかるとすると、子どもを園まで送って、それからさらに1時間かけて通勤なんて、現実的に不可能に近いです。そういう状況が考慮されていないんです。

 どう子育てするかは、もちろん各家庭が選択すればいいことです。親が働きたい(または働く必要がある)場合に、それが可能な制度や環境があるかどうか、だと思います。

 仕事を続けながら出産・育児をするのは、本当に大変だと思います。会社員は、特にそうでしょう。そこで生まれる悩みは、日本もドイツも大差ないと、取材を通じて思いました。

 ハフィントンポストでは、これまでの分野とは異なるテーマについて書いていますが、もともと私の大きなテーマは「しあわせ人生」なんです(大ざっぱすぎ?)。
 しあわせって、条件じゃなくて、自分の人生を生きられることなんじゃないかな、って。そのためには、自分がいいと思える環境に自ら変えていくほかに、制度などでのサポートが必要なときもあります。

 だから、自分の中ではインテリアもカフェも雑貨も、今回のような社会問題も、全部つながっているんです。いや、こじつけじゃなくて、本当に。

2022年11月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

アーカイブ

メールください
info@kubomaga.com