きれいだけど掃除がねー

2003.05.31 23:58

 ここ一週間ほど、やたらと綿毛が風に乗ってふわふわと舞っている。まるで雪のように見えてきれいだ。
 なんだろうこれ、タンポポの綿毛にしては大きいよなあと思っていたら、Pappelの木だということが判明。で、Pappelを辞書で引いたらポプラって出てたのだけど、ポプラって綿毛なんかついたっけ?
 天気もよくて暖かい日は、気持ちがいいから窓を半開きにしておく。すると、一日が終わる頃にはもう大変。まるで綿埃のように、床に綿毛が積もる。掃除してもきりがない。どっからこんなに飛んでくるんだろうと、窓の外をふと見たら、そこには綿毛をいっぱい実らせたPappelがあったのだった。風が吹くたびぶわーっと、本当にぶわーっと、綿毛は飛んでいった。

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ベルリンモードはいかに

2003.05.27 20:07

 土曜日にモードメッセに行ってきた。会場にベルリンのブランドが集まって、その場で買ったり注文したりできるというもの。小さいブランドが多いせいか、アットホームな雰囲気。ときどきショーもあったりして楽しめた。
 これまでも薄々感じていたけど、こうして見るとベルリンのファッションってゴツくて、重い。素材でいえばレザーとか。日本の軽やかさ、華やかさはみじんもない。やっぱりドイツは重厚長大なものを造るのが得意なのね、という気がする。
 これがイタリアに行ったりすると、途端に女の人がフェミニンな格好をしているからおもしろい。ドイツは女の人が特に強いと言われているから、そんなひらひらしたものを着るなんて許せないのかも。

飲まなきゃ何も言えないの?

2003.05.24 11:59

 前回に引き続き、酒豪が偉いと思っている人の話。
 私はこの前、そういうわけのわからない価値観を持っている人は、自分と同世代にはあんまりいないと書いたけど、そうでもないという意見をいただいた。私は酒を飲んでいたから、たまたま嫌な思いをしていなかっただけで、飲めない人は周囲の心ない発言に悩まされてきたのだ。そして、そういう発言をする人の中には、同世代やもっと若い人も多いそうなのである。
 なるほどそうかもしれない。個人の意見や趣向は、生まれ育った時代や環境に大きく影響されるだろうけど、そればかりでは決まらない。やっぱり最終的にはその人の資質なんだろう。年齢に関係なく、話が合う人とは合うものだし。

 で、その心ない発言のひとつが、
「飲めないヤツとは話せない」
 というもの。
 酒の力を借りなければ言えないことって、なに。大切なことはしらふで言ってくださいよ。どうでもいいことなら、酒がなくたっていいでしょう。それとも色恋の話に持っていくための小道具?
 繰り返すけど、飲みたい人が飲むのは結構。私も純粋に飲むのが好きだし、飲むことによって雰囲気がゆるくなるのもまた楽しい。だけど、人には強制しない。
「飲めないヤツとは話せない」なんて人と話すのなんて、こっちから願い下げ。

「寝てないよ〜」の価値観

2003.05.20 15:47

 前回ビールの話を書いていてふと気になったのだが、私は酒を飲むという行為自体には何の価値も見出していない。つまりかっこいい、悪いということと酒とは何の関係もないし、酒を飲まない(あるいは飲めない)人はそれでいい。もちろん、ザルの人が偉いなんてことはまったくない。

 でも日本で働いていたころ、自分が出版業界にいたせいもあるのかもしれないけれど、なんか「酒豪=偉い」みたいな価値観を持っている人っていた。特に私よりも5歳以上上の世代に多かった気がする。私と同世代にはあんまりいなかったように思う。
 朝、仕事場で会うなり「いや〜、きのう朝まで飲んじゃってさ〜、もう仕事になんないよ〜」とかいってる人。働いてくださいよ。仕事なんだから。
 なんか、そういうシチュエーションがかっこいいとどこかで思ってるんだろうね。じゃなきゃ、そんな発言出ないでしょう。
 それと同じような価値観が「寝てないよ〜」発言。これは酒と組み合わされて使われることも多い。
 例)「きのう朝まで飲んじゃってさ〜、寝てないよ〜」

 どこから来るんだろう、こういうのがかっこいいと思う価値観は。なんか、中学生が粋がってタバコとか吸ってるのと相通ずるものがあるんじゃないだろうか。または遊び人ほどかっこいい、という理論か。
 飲みたい人は飲めばいい。吸いたい人は吸えばいい。ただそれだけ。ちなみに私は酒は飲むけどタバコは吸いません。別に必要としないから。つまらない? でも私はこれで行きます。

夕暮れビール

2003.05.17 12:32

 最近、日がどんどん延びてきて、暮れるのが午後9時半ごろ。
 その頃バルコニーに椅子を持ち出して、好きなビールを一杯やる。ふー。これぞしあわせ。空がだんだんと紫色になってきて、ゆるやかな風が吹いて、手元にビール。こんな生活、日本じゃムリ。やっぱり帰りたくなくなるなあ。

 私がいちばん好きな酒はビールなのだが、これまではピルス派だった。「ビールは濃く、深く、苦く」というのが私の信条で、日本ではエビス、ラガー、モルツを好んで飲んでいた。
 ベルリンに来てからもそれは続いていて、たまに店でピルス以外のビールを飲むことはあっても、特においしいとは感じなかった。
 ところがある日、たまたま気まぐれでHefe(ヘーフェ)を頼んでみたところ、その独特のうまさにすっかりヤラレてしまった。いままでも何回かHefeを飲んだけど、そのときはなんとも思わなかったのに、どうしてなんだろう。
 それ以来いろんなメーカーのHefeを試したものの、そのときほどのうまさは得られない。そしてどうやら最近、私が好きなのは、ハマるきっかけになった
”Franziskaner”というメーカーのものだということが判明してきた。
 そうとわかればこっちのもの。店に”Franziskaner”が置いてあれば、即刻注文。さらにスーパーでも見つけたので、うきうきと購入し、冒頭の「夕暮れバルコニービールタイム」、と相成るのであります。

春の息吹

2003.05.13 23:57

 先週は20度を超える日もあって、春っていうよりは初夏の日和。
 ドイツの春の風物詩といえば、ホワイトアスパラガス。これを見るとドイツ人は春を感じるみたい。4月に入ってからあちこちで売られています。白いアスパラガスが山のように積まれた光景は、なかなか圧巻。
 旬のものは楽しまなくちゃ。私も茹でて食してみました。アスパラガスの繊維を歯で噛みきるときの食感がたまらない。また食べよう。

結局運まかせ

2003.05.10 19:39

 私は定期を学割で買っている。そのためには、学割購入用の写真入証明書が必要なのだが、これは初回に定期を買うとき、写真と学生証を駅の窓口に持っていけば、その場で作ってもらえる。
 その証明書の有効期限が過ぎたので延長したいと思い、窓口に行った。そしたらその駅員(オヤジだ)、「これに記入して持ってくるように」と用紙を一枚出してきた。でもその用紙、いちばん最初に証明書を作るときのものなのよ。私はもう証明書を持っていて、単に延長したいだけなんだから、学生証さえ見せればそれですむはず。これまでだって、そうやってさんざん延長してきたんだから。
 なので「学生証があるんですけどー」と言いかけたら、
「こ・れ・に・書・け」
 と、つっけんどんに言い返してきやがった。

 しょうがないので、しぶしぶ紙をもらって引き返してきたのだが、ふと、同じ構内にもう一ヵ所買える窓口があったのを思い出し、そっちに行ってみた。
 さっきとおんなじように、延長したい旨を告げてみる。するとどうよ、あっさりOKじゃないの。
 まったく、ドイツって国は。ちゃんと規定があるだろうに。

 でも、こういうことはよくある話で、定期購入くらいならまあたいしたことはないのだが、これが滞在申請とかだと事は大きい。
 滞在申請も、みんな同じように指定された書類をそろえて役所に行っているのにもかかわらず、許可がおりた滞在期間はみんなバラバラ。日本人の友人と申請について話していても、「結局は運だからね〜」で終わってしまう。
 日本はどうなんだろう。私は日本人だから、日本で滞在許可をとる必要はないからわからない。たとえば同じ書類を持ったドイツ人が複数で行ったとしたら、滞在が許可される期間はみんな違うんだろうか。

週末ブランチ

2003.05.03 23:57

 今日はちょっとリッチに、カフェでブランチなんぞしてみました。週末はブランチブッフェとかやってるカフェもけっこうあるんです。
 写真はブッフェじゃないけど、ボリュームたっぷりでしょ。
 カフェで過ごす、週末の昼下がり。気分はマダム?

やっぱり日本は落ち着く

2003.05.01 23:32

 今日から5月。月が替わるたびに、ああもうベルリンにこれだけいたんだな、とか、あと何ヵ月いられるだろう、とか考える。正直、まだ帰る気にはなれない。まだまだここにいたい。でも貯金で生活している身だし、大切な人たちを日本に残してきている。本当に、いつまでここにいられるだろう。

 ところで、今日はメーデー。ベルリンでもデモが各地で行われ、そこかしこに警官の姿が。特にクロイツベルク地区は危険といわれていて、デモと警官隊との衝突で毎年ケガ人が出たり、路上の車が壊されたりするらしい。日本ではメーデーのイメージってほとんどない。たぶん、こんなに激しくはないと思うけど。

 でも私は政治ネタに興味はない。で、何をしたかというとベルリン郊外のMahrzahnという地区に、できたばかりの日本庭園を見に行った。
 「融水苑」と名づけられたその庭は、小ぶりながらも趣がある。きのうがオープンで、今日が祝日だったせいか、庭園に入るのに長蛇の列ができていて驚いた。こんなにたくさんの人が日本に興味を持っていてるなんて。うれしい。
 日本のものを見ると落ち着く。やっぱり自分は日本人だ。