携帯コンセンサス

2003.11.29 23:41

 今回東京に帰ってきて気がついたのが、電車内の携帯電話のあり方。今はJR・私鉄を問わず、車内ではマナーモードにして通話は控えるというのでコンセンサスがとれているみたい。確か1年前は、JRでは電源を切れといっていたような気がする。
 車内で通話をする・聞くというのは相当不快なことなんだろうか。というのは、ベルリンだとみんな携帯でバリバリ話しているから。もう、地下鉄だろうがなんだろうが全然平気。本人も周りも気にしちゃいない。
 そういう光景に出くわすと、車内の通話というのは聞くほうとしては特に問題はないけど、自分が話すのはちょっと恥ずかしいなあと思う。会話つつぬけじゃない? 近くで話されてたら、やっぱりなんとなく聞いちゃうもの。
 日本では携帯電話が出始めた頃から、車内での通話はご法度だった。いつだったか、まだ携帯がこんなに普及していなかった頃、わりと空いていた中央線に乗っていたら誰かの携帯が鳴って、その人が電話に出たとたん、離れたところにいたおばさんがいきなり「携帯はやめてくださいッ」って叫びだして驚いたことがあったっけ。
 不快に思う要因ってなんだろう。ドイツ人は平気で日本人は気にするというのは、それだけ繊細であるということなんだろうか。それともただ単に人口密度が高いからだろうか。

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変わるもの

2003.11.27 01:26

 食べ物の中でもラーメンって流行の移り変わりが激しそう。
 私の故郷、ラーメンの街・荻窪では超有名店「春木屋」がいつも行列を作っていた。その並びの「丸福」も、私は好きじゃなかったがいつも混んでいた。
 ところがこの前通ってみたら。ないんだよね、行列が。春木屋は相変わらず混んでたけど人が並んではいなかったし、丸福なんか余裕で座れちゃう。平日の昼間だったとはいえ、前はこんなんじゃなかったはず。いったい何がおきたんだろう、と思った。
 で、ちょっと脇に入ったところに「家系」ラーメン屋が。私がベルリンに行っているうちに、この家系が一気にのしてきた気がする。前はこんなになかったもの。ただこれもいろんな名前がいっぱいあって、実は家系に属してないのに○○家と名乗っているところもあるそうだけど。
 さて1年後にはどうなっているか。ちょっと楽しみ。たまに帰ってくると、こういう定点観測がおもしろい。
 まあ、どっちにせよ、私にとってラーメンといえば春木屋よ。あそこにお座敷がある頃を覚えてるもんね。淡谷のり子ばりにアイシャドウの入ったお店のママもいたよな。

変わらないもの

2003.11.25 17:21

 高校以来つきあいのある友人に会った。といっても彼女に会うのは本当に久しぶりで、この前はいつ会ったのか互いに思い出せない。2年ぶりだっけ、いやもしかして3年ぐらいたってる? なんて言い合いながら、彼女の子どもの年齢を手がかりに考える。
 しかし、子どもの成長は本当に速いな。この前は下の子がまだしゃべれなかったのに、今回はもうペッラペラ。体もすっかり大きくなって、ヘアスタイルなんかもしっかりこだわるおしゃれさんに成長している。

 そんななか、まったく変わらないのが友人のノリ。彼女との会話は、ほんと高校時代から変わらない。話のテーマはそれなりに老けていくのだが、私たちの会話のテンポ、間合い、感覚は何ひとつ変わりはしない。いいなあ、こういうの。ほっとする。
 彼女が結婚しようが、子どもを持とうが、仕事をしようが、辞めようが、私にとっては高校時代とおんなじ友人。友情っていいもんだ。

数年ぶりの神頼み

2003.11.21 18:42

 出かけた先の近くに神田明神があったので、天気もよかったし、ぶらっと寄ってみようと思った。
 平日の昼間ということもあるのか、人影はまばら。私はお参りというよりも写真を撮るのが目的で境内をうろついた。いかにもエキゾチック・ジャパンという写真を一通り撮ったところで、さっきからずっと祈っている女性に気がついた。
 長いあいだ身動きもせず、手を合わせ一心に祈る姿を見ていたら、つられて私も祈ってしまった。
 神社やお寺にはときどき行くものの、お賽銭を投げて祈るのは、もう何年ぶりか。なんだか気が引き締まった。何を祈ったかは……まあ、誰もが願うことですよ。

喉元過ぎれば

2003.11.17 16:36

 去年のベルリンマラソンでの件以来(知りたい方はこのコーナーにある昨年9月の記録をどうぞ)、人前でしゃべるのはやめとこと肝に銘じたはずなのに、性懲りもなくまたもやラジオでちょっとだけ話すことに。リスナーとしてはそんなコメントなど一瞬で耳から流れていってしまうものだけど、しゃべるほうとしてはやっぱり一大事。何をどう話すのか前もって決めておいたところで、実際やってみると「これでよかったのかなー」という感じ。まあ素人なんで。勘弁してくださいよ。と、頭の中で必死に言い訳する自分。
 こう考えると、講演会やってる作家とか偉いよね。あんなの、ムリムリ。絶対。

年二日働くだけでいいんなら

2003.11.15 17:05

 ちょっと前の話になってしまうけど、8日が酉の市だったので新宿の花園神社に出かけた。その日は昼間っから出っぱなしでかなり疲れていたのだが、祭りと聞くと血が騒ぐ。やはり行かずにはいられない。
 神社に着く前から沿道にバーッと屋台が出ていて、それだけでもう気分が盛り上がる。食っとくか、イカゲソ。ベルリンじゃ食べられないもんな。
 祭りはあの雰囲気が好きなので、酉の市も行くだけで満足で熊手は買ったことがない。あの熊手を売っている人たちは一年のうち酉の市で売るだけで食っていけると聞いたことがあるんだけど、本当? だったらいい商売だよな。やりたい。

選べといわれても

2003.11.11 16:31

 日曜日に選挙があったけど、海外転出届を出している私は、投票はがきが家に来なかったため傍観者に。
 選挙といえば、日本に帰ってきたらいきなり「マニフェスト」という言葉がはびこっていて驚いた。日本はなんでもすばやく一気に広がるよな。その浸透の速さには本当に脱帽するよ。
 で、そのマニフェストだけど、日本語で言うなら選挙公約とか、党の宣言、て感じでいいのかな。それとも日本語には置き換えられないんだろうか。なんで急にマニフェストなんて言葉が出てきたのか知らないけど、わざわざそんな言葉を持ってくるってことは、それ以前にはその言葉に当たるものが存在しなかったということになるよなあ。
 党の方針って候補者を選ぶ際の非常に重要な要素だと思うけど、そういうのに関係なく選んでいる人もたくさんいるはず。だから宣伝カーで名前を連呼したり、電話をかけて誰々に一票をお願いします、なんて頼んだりするわけでしょ。
 でもよくよく考えてみたら、マニフェストとかいっても各党の政策の違いなんてよくわからない。党の広告のキャッチコピーなんか読んでみたってわかるわけでなし。ああいうスローガンって、選ぶ際の基準になんないもの。私は候補者を今まで何で選んでたかなあ……うーん、顔?
 マニフェストなんかより、候補者のノリがわかったほうがいい。たとえばすべての候補者に100のおんなじ質問をするの。大切なものは何とか、今まで読んだ本のベストスリーとか、好きな言葉とか。そういうのでノリが信頼できそうな人に一票を投じたいなあ。

11月の阿波踊り

2003.11.09 00:45

 本当に、阿波踊りのある8月だけは日本にいたいのだが、今年はかなわず残念に思っていたが(でも映像はリアルタイムで見たのよ。詳しくは8月のTagebuchをどうぞ)、思いがけずに今日、都庁前で阿波踊りを見られた! 私の阿波踊り同志が事前に情報を仕入れてきてくれて、昼間から都庁前の道路に待機。商店会のイベントの一環ということで、いくつかの連が「やっとさー!」。
 ああ、よかったよ。ほんのちょっとの連しか出なくて、もっと出してくれーと叫びたかったが、それでもこの音を生で聞くのは1年以上ぶりなんだから。
 今回見てみて、非常に笛の音にグッときた。なんか、もうこの音聞いただけでアドレナリン全開なんだよね。ほかの踊りじゃだめなのよー。
 やっぱり来年の8月は日本だな。

社会科見学

2003.11.08 09:40

 日銭欲しさにスーパーマーケットでバイトをしている今日この頃。
 ひとつのスーパーで働くのではなく、日ごとにいろんな店を回っている。そうすると店によってずいぶん様子が違うことがわかる。
 あるところは規則がとても厳しくて、何をするにもいちいち手続きが煩雑だった。特に私のような出入り業者には不便なことこの上ない。
 もちろん大人数が働く上で規則というのは絶対に必要だろう。いろんな人がいるのだから、それぞれが勝手なことをしていたら組織なんか動くはずはない。
 でも、あまりに細かすぎる規則は、人が何かを考えようとする機会を奪ってしまう。とにかく規則を守るのが大切で、行動の目的を忘れてしまう。私はロボットじゃないんだから! ほんのちょっと働いただけなのに、どうにもたまらなくなった。仕事自体は嫌いじゃないのに、残念。
 職場の雰囲気も悪くなる。みんな意地が悪くなる。何を言うにもけんか腰。こっちが挨拶してもとりあわないなんて、人間の基本がなってない。
 そんなんで接客なんかできるの? ぎすぎすした雰囲気は絶対にお客さんに伝わるよ。

ホームシック?

2003.11.03 23:58

 ベルリンを発つ前の晩、明け方まで眠れなかった。ふだん横になると5分とたたないうちにぐっすり眠る私にとって、それはかなり珍しいことだった。
 その前日の昼間、つまりベルリン出発の2日前の昼に近くの公園を散歩した。もうずいぶんと寒かったけど、光はあふれてて公園は市場に来る人々でにぎわっていた。ちょっとのあいだこことお別れだなあ、そう思ったとき私はベルリンを去りたくないと強く思ったのだ。
 今回日本にいるのは1ヵ月ちょっと。ここには家族もいるし、友だちもいる。帰ってくればいつも迎えてくれる人たちがいる。
 それでも日本に着いたとき、日本人が外国人のように思えた。自分はバリバリ日本人のくせに、違和感を感じる。スーツケースを引きずって午後のすいている中央線に乗って家へ帰るまで、周りの日本人が怖かった。ここではもう生活したくないと思ってしまった。
 帰国してから2週間が過ぎて、すっかり慣れたいま、怖いことなどない。でもやっぱりベルリンに戻りたい。たとえ私を待つものがそこに何もないとしても。

わーい焼肉

2003.11.02 20:25

 私は日本食を食べなくてもぜんぜん平気で、ベルリンでも困ったことはないのだが、それでもたまにふと「あー、○○が食べたいなあ」と思うときがある。この○○が焼肉だったり、大戸屋の定食だったり、中華の冷菜三品盛りのクラゲだったりする。
 せっかく日本に帰ってきたので、この機会に食べたぞ焼肉。私はタン塩派。やっぱうまいな。
 次はうまい寿司を食べたいなー。