アニメを身につける

2003.09.28 23:18

 巷でよく見かけるアニメTシャツ。ジャパンカルチャー浸透中。

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すそをまくって一直線

2003.09.25 22:25

 この写真、自転車に乗っている人のズボンのすそが右側だけまくりあがっているのがわかりますかね?
 この”右側だけ短パン”現象は、ベルリンでかなりよく見られる光景。これはすそが自転車のチェーンで汚れないようにまくってあるんです。ドイツの自転車って、チェーンにカバーのついていないものも多いので。
 汚れないようにまくるのはもっともな行為なんだけど、どうもやっぱり、ちょっとなーと思ってしまう。何もそこまで真剣にならなくても、という気がしてしまうから。私だったらきっと恥ずかしくてできない。
 自転車の乗り方ひとつ見ても思うことだけど、なんか「目的のために一直線ッ!」みたいな印象を受けることが多い。それってちょっと恐いよな。日本の曖昧さは悪いほうに転ぶことも多いけど、「そのへんはまあ適当に」っていう感覚はいい面もたくさんあると思うぞ。

しあわせの水準

2003.09.22 02:08

 倹約気分満々のベルリン生活である。
 なんといっても金がない。たかが50円程度のチョコレート1枚を買おうかどうしようか熟考の挙句やっぱり買わなかった日なんぞは、我ながら情けなくなってくる。こんなことだから、洋服や外食なんて何かの間違いか夢でもない限り起こりえないのである。
 そんな私の心強い味方はフリマだ。毎週日曜にあちこちの広場で開かれているフリマに足繁く通っている。日本にいるときは古物買いの趣味はなかったが、こっちに来て半ば必要に迫られ買うようになった。しかしこれがなかなかに楽しい。膨大なるガラクタの山から好みのものを見つける作業は、宝探しにも似ている。
 数時間を費やして吟味した末に払った額は計3オイロ。いい買い物をした、と嬉しくなってくる。日本では服を買うのを楽しいと思ったことはない。どちらかといえば、疲れている週末にわざわざ人ごみの中に出かけていくストレスのほうが強かった。
 しかしここではたった50セントの品物を買っただけでも楽しくなる。貧乏は案外悪いものでもない。幸せの水準がさがるということは、幸せをたくさん見つけられるということだから。人生がリーズナブルで済む。

作品は口ほどに物を言う

2003.09.20 23:15

 先週の”1時間限定展覧会”に続いて、今度はドイツ人の友人が個展を開いた。これは別のギャラリーでやったので、1時間ではなく1週間の開催。
 オープニングパーティに出かけると、作品に囲まれてドレスアップした彼女の姿が。「おめでとう」と声をかけ、作品をじっくり鑑賞する。これまでアーティストだということは知ってたけど、作品を見るのは実は今回が初めて。ゴシック、ロマンチック、ハードという言葉が浮かんだ。その世界は、今まで私が彼女から受けていたものとは違う。「ああ、こういう人だったんだ」と、印象を新たにした。
 制作者の意図にかかわらず、作品には本人のすべてが出るものだと思う。それはアートだけじゃなくて、物を書くのもまた同じ。ってことは、いまこれを書いている私も自分をさらけ出してるってことになるんだよなあ。うーん……いつもクボマガを読んでくれているあなた、私にどんなイメージをお持ちですか?

言葉なんかいらないわ

2003.09.17 23:35

 なんか自分の仕事を否定するようなタイトルだけど、実はパントマイムの話。
 ドイツ人の友人にパントマイムを観ないかと誘われた。彼女とは以前にもシェイクスピアの公演(ドイツ語ね)を観に行ったことがあって、なーんかさっぱりわからなかったのだ。「ほとんどわかんなかったなあ」と公演後に言ったら「ドイツ人にも難しいからね」という答えだったけど、言葉の壁は厚いなあとそのときつくづく思ったのだった。
 そういう出来事があったから「パントマイムならユキもわかるじゃない?」と言われて「そりゃすっごくわかるわ」と二つ返事で行くことに。
 パントマイムというとすぐに『ガラスの仮面』の北島マヤを連想してしまうのだが、今回の舞台はもっと抽象的。状況の設定は一応あるものの、どうとでも取れる。言葉がないとついつい解釈しようとしてしまうのだが(言葉があってもそうだけど)、そんなことは考えずにただ単に楽しめばいいと思う。だいたい私は演劇でも文学でも解釈というのをあんまりしたくない。
 登場人物の男性二人は、結局はじめからおわりまで一言も声を発しなかった。どんな声をしていたのだろう。言葉はいらないけど、声を聞いてみたかったな。

1時間限定展覧会

2003.09.13 23:05

 日本人の知人が個展を開くという話を聞き、それは見てみたいということで訪問。しかもその個展というのがたった1日、1時間限定。なんて贅沢な話なの。
 行ってみるとアパートの1室がギャラリーになっていて、作品が並んでいる。で、1時間たったら本当に終了。ささっと片付けて搬出。
 その後近くのカフェにみんな流れて、そこでも作品を並べて鑑賞。その気になれば個展はどこだってできるんだ。

ベルリンの部屋貸します

2003.09.09 23:21

 ここ最近またお客さんが多く、そのほかに一時的に一緒に住むことになった人もいて、なんだか変化があっておもしろい日々。日本にいたときは人を迎えるスペースがなかったので、こんなことはあり得なかったんですが、ベルリンにいると、同居人がそれぞれお客さんを連れてきたりして、ちょっとしたホテル・ペンション状態になっています。

 ところで、ペンションを開業するわけじゃないんですが、本当に部屋を貸したいんです。私が日本に一時帰国するので、その間、私の部屋をお貸しします。

期間:2003年10月21日〜12月1日
家賃:上記期間で250ユーロ(電気・水道・暖房費込み)
部屋の広さ:約25平方メートル+さらに広い居間を同居人(1人)と共同で使えます。
立地:ミッテ地区でプレンツラウアー地区にも近い便利な立地。ハーケッシャにも徒歩約10分
そのほか:家具(机・椅子・ベッド・タンスなど)はすべて揃っています。部屋のステレオ、ラジオも自由に使えます。ケーブルテレビ、セントラルヒーティング、洗濯機、バスタブ、電話完備。もちろんキッチンの設備もすべて自由に使えます。建物はアルトバウ(歴史のある古い建物)を全面的に改装した、風情を残しながら設備は最新といういいとこどりの建物です。快適です。

 日当たりもよく、居間にはバルコニーつき。同居人のドイツ人女性は日本語もOKです。家具類は完備しているので、新たに購入する必要はありません。身ひとつで入居ができます。
 入居する方の国籍、性別は問いません。
 これを日本で読んでいて、この機会にじっくりベルリンに滞在したいと思っている方、現在ベルリンで部屋を探している方、以下のアドレスにメールでご連絡ください。
info@kubomaga.com

 この秋ベルリンを旅行したいという方にもおすすめです。1週間程度の滞在なら、ホテルに宿泊するよりも割安。ベルリンに暮らす気分で旅ができますよ。しかも部屋は2人で泊まってもOK。料金を2人で割れば宿泊代が激安であがります。上記期間のうちにご旅行される方、ぜひご利用ください。

 自分で言うのもなんですが、本当に立地条件がいいですし、このお値段はお得だと思います。ご連絡をお待ちしています。

中央線はやっぱり中央線だった

2003.09.06 11:14

 ちょっと前にインターネットで”中央線沿線は少子化が顕著”というニュースを見かけた。そりゃそうだろうよ、と思った。だって中央線はそういう路線だもの。
 ここでいう中央線とは都心から西へ向かっていくエリアで、高円寺とか阿佐ヶ谷とか西荻窪のあたり。そこはまさしく中央線濃度が高いところ。住んでる人のノリは夫婦二人に子ども二人みたいな典型的ファミリー像とは違うからなあ。
 沿線に住んでる私の知り合いをちょっと思い浮かべても、それなりのトシになりつつも結婚してる人はほとんどいないし、同棲してても籍入れてないのは当たり前、子どもが生まれたって入籍してないカップルだっている。かくいう私も沿線で生まれ育って、知らないうちにそういう行動パターンにはまっていた(子どもはいないですよ)。別に確たるポリシーがあってそうしているわけでは全然なくて、なんとな〜く生きてるうちにそうなってたというか。
 そのニュースによると、持ち家率も中央線がもっとも低いらしい。それっていかにも中央線。調査した路線は東京では東海道線、中央線、東北線、常磐線、総武線、そして大阪の神戸線、京都線、阪和線、福知山線、関西線と、合計10路線もあるのにね。
 さて、さっきサラッと「中央線濃度」と書きましたが、それはいったい何か。その答えは私が以前編集した『中央線なヒト』という本をどうか読んでください。著者は「中央線といえばこの人しかいない」の三善里沙子さん、オリジナルはブロンズ新社ですが、今年6月に小学館文庫から文庫デビューしています。
 オリジナルが出版されたのは、もう3年半前のこと。でも中央線はいまでもやっぱり中央線だった。

素敵な偶然

2003.09.03 23:15

 きのう近場を歩いていたら、な〜んか見た覚えがあるようなでっかいバスが道に停まっている。あの派手な黄色、車体に描かれたイラスト、あれドラマロケの移動に使ってたバスじゃん(詳しくは8月23日付「怒涛の8日間」を読んでください)!
 もしかして本当におんなじバスかも、と思って近づいたら、いたいた!あのときの運転手さん。
 手を振ってあいさつしたら、その運転手さんすっごい驚いて、「こりゃまた素敵なハプニングだ!」の連発。私もヒマなもんだから「あのときのロケでは死んだけど、今また学校でドイツ語を習いはじめたの」なんて立ち話。
 その日もやっぱりそのバスはロケ用に使われていたそうで、今度はイギリスのテレビ局だって。「本当は3時にクルーはみんなここに戻ってくることになってるはずなのに、もう5時だよ。ようやく人がぼちぼち戻り始めたけど」というから、まあいずこも似たり寄ったりというところ。でも私がお手伝いしてたロケでは、そんなにスケジュール押さなかったから、やっぱり日本人はきちきちっと仕事を進めるのかな。
 「またいつかどこかでね」と言って別れたけど、ベルリンに住んでいる限り、本当にまたいつかどこかで会うかもね。