金持ちが通う麺レストラン

2004.10.31 23:19

 DJをしている友人が、最近できたヌードルショップで回すというので、これはいい機会だと思って行ってきた。
 場所はサヴィーニー・プラッツという、リッチな地域。わりと高級な店が連なっているところ。
 そんな立地条件をふまえて、そのヌードルショップもわりといいお値段。でも、アジアっぽくてモダンなインテリアやスノッブなムード、アジア各地の麺料理がそろったメニュー構成で、オープンしてから数カ月にもかかわらず大人気。しかも、お客さんはスーツやワイシャツ姿の人が多い。そんな人見たの、何カ月ぶりだろう。いかにもリッチそう。さすがサヴィーニー・プラッツだ。
 自腹じゃ(私には)きついけど、誰かとムードある食事をしたいというときはいいかもね。

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朝まだき

2004.10.28 23:56

この前ドイツの朝は早いと書いたけど、やっぱり早いと思う。
 たとえば私の同居人はドイツ語教師だが、学校がえらい遠いところにあるとかで、朝6時前には家を出て行く。もちろん私は爆睡中。出て行ったことすら気づかない。でもこのまえ間違って5時半頃に目が覚めてしまった。そしたら、もう明かりがついている家がある。こんなに真っ暗じゃ、朝とは言わない。これはまだ夜だよね。

ドキドキ歯医者初体験

2004.10.24 23:11

 近頃玄米をよくかんで食べるようになったせいか、歯の詰め物がボロッと取れてしまった。じつは、かなり以前からすでに1カ所詰め物が取れていたのだが、面倒くさくてそのままにしていたのだ。でも、さすがに2カ所取れたら歯医者に行くしかないだろうと覚悟を決め、予約を取って行ってきた。朝9時。普段ならまだガンガンに寝ているような時間。こっちは仕事を開始する時間が早くて困る。その歯医者さんなんか朝8時から診療してるんだから。

 私の歯を診た女医さんは、日本で治療したのかと聞いてきたので、そうだと答えたら、すごくよく治療してあると言っていた。日本の歯科治療技術は遅れているんじゃないかとなんとなく思っていたけれど、そうでもないんだろうか。
 それからいよいよ治療開始。私がいままで入れていた銀の詰め物は、ドイツでは1本300ユーロぐらいするらしく、その歯科医は、安いけれどもそれなりに耐久年数もある代わりの詰め物を提案してくれたので、それにした。こんなふうにして、何事も私の同意を得てから治療をしてくれるので、安心だった。

 で、歯を削ったりなんかしているうちに、さらにもう1本の詰め物も取れてしまった。つまり、その部分ももう取れるのが秒読みだったということなんだろうけど、どうしてこうもいちどきに取れるかね。結局、3本分の詰め物を一気に取り替えることになった。でも、終わってみれば所要時間わずか30分程度。あっけなかった。これでまた玄米をしっかり食べられるようになった。

日独家電比較論

2004.10.18 14:04

 本当に、家電というのはドイツと日本、どちらが進んでいるのかわからない。
 たとえば洗濯機。いまの同居人に「日本の洗濯機はお湯は使えないんだよ。いつも水で洗うの」と言ったら、目を丸くして驚いていた。「それで洗剤は溶けるの、汚れは落ちるの」と聞いていた。
 ドイツの洗濯機は、お湯で洗うのが当たり前。日本と違って硬水だから、洗剤が溶けにくいという背景もあるのかもしれない。洗濯物の素材によって、お湯の温度が30度から90度ぐらいまで調節できるようになっている。なので、たいがい洗濯物は白いものと色柄ものとで分けている。白いものは高温で汚れをしっかり落とし、色柄ものは色が褪せないように低い温度で洗うという具合。
 洗濯に使う水の量も日本の方式に比べるとかなり少ないという。ドイツのはいわゆるドラム式で、日本のもののように水のなかに洗濯物をどっぷり浸すわけではないので、少ない水の量ですむわけだ。

 一方で、冷蔵庫。冷蔵庫(というか冷凍庫)の霜を取るなんて、私が子供のときですら、もはやしなくてもよかったんじゃないか。日本の冷凍冷蔵庫はそんな必要なかったはず。
 ところがこっちでは当たり前。我が家でも冷凍庫に強固に霜がつき、それを取るために一昼夜電源をオフにして、中身をすべて取り出し、扉を開け放して霜を取った。私が「霜取りなんて日本の冷蔵庫ではしたことない」と言ったら、「この冷蔵庫はもう古いから」と同居人は言っていたが、いくら古いっていったって、日本の冷蔵庫じゃ、もはやあり得ないでしょ。
 それに、前に住んでた家(ベルリン)でも、ときどき霜取りをやってたんだよな。ってことは、ドイツじゃ冷蔵庫の霜取りは普通ってことじゃないの。
 しかも、この冷蔵庫、小さいでしょ。前の家のもこんなもん。二人ぐらいだと、このぐらいのサイズが当たり前みたい。日本にあるような大きい冷蔵庫は、4〜5人家族か、料理のセミプロみたいな人のところでしか見たことがない。
 でも、大きさに関して言えば、このぐらいで十分なんだよね。日本の家では私ももっと大きいのを使ってたけど、入ってたのは写真のポジフィルムだったりして、食品用にはそんなに必要なかったもの。日本は大きいのが普通だから、二人暮らしの生活だったにもかかわらず、何も考えないで大きいのを買ってしまったけど、もし日本で今後買い換える機会があるとすれば、もう一回り小さくても十分だ。ああ、でももしかして、その”一回り小さなサイズ”というのが、日本では存在しないのかなあ。

清きもののみ受け入れる体なんて

2004.10.16 23:43

 友人の働いているバー&レストランに一人で飲みに行った。普段一人で飲むなんてことはしないんだけど、そういう気分だったのだ。カウンターに座って飲んでいたらすごく落ち着いて、なんと5時間ぐらいいてしまった。
 
 ところで、クボマガ読者のなかで、Herb Styleを読んでくださった方はどのくらいいるんでしょう。あの雑誌で私はホメオパシーの体験記を書いたのだけど、診療所に通っている間、酒は禁じられていたのだ。なぜなら酒を飲むと、薬の効き目がなくなってしまうから。しかし、いつ治療が終わるともわからないなか、酒が飲めないというのは、かなりつらかった。もしかしたら、この先何年間も飲めない可能性だってあるわけだから。
 でも、日本に一時帰国した際、ヘルペスになってしまい(それはこのコーナーにも書いたとおり)、飲み&塗り薬を大量に使ったのがきっかけで、ホメオパシーを続けていく集中力が切れてしまった。その上、日本に帰れば人に会ったりで、酒の席は避けて通れない。
 それで、結局、日本にいるときから酒を自主解禁した。ベルリンに帰ってきてからも、ホメオパシーの診療所には行っていない。その代わり、食事にマクロビオティックを取り入れた。そうしたら、最近肌の調子がよくなってきた。

 おっと、話が横道にそれてしまった。
 そんなわけで、酒は再び飲み始めたのだが、どうも禁酒前のように飲めなくなった。ちょっと飲んだだけで酔っぱらってしまうのだ。おまけに2日酔いにもすぐになる。これは、酒を休んでいたせいか。それとも単に年のせいか。
 このことをマクロビオティックをやっている人に話したところ、「それはいい食事をとるようになって、体が変化したからだ。もう、酒のような毒性の高いものは受け入れられなくなっているということだ」と言われてしまった。

 ケッ、つまんない。確かに酒はマクロビオティックでいうと、激しい陰性で、アトピーにはよくないのだ(一般の人にもよくない)。でも、たまには酒を飲みたい気分の時もある。飲む楽しみというのは、人生でとても大切なひとときなのに、そういうことができにくくなったということか。清濁併せ呑むというのが私は好きなのに、こんな体になっちゃって悲しいなあ。

やっちゃったー

2004.10.11 11:49

 ベルリンに来て初めて、ついにやっちゃった。何ってキーロック。鍵を部屋に置いたまま、家のドアを閉めちゃった。

 ドイツの家はみんなオートロックになっていて、ドアを閉めると自動的に施錠されちゃう。うっかり鍵を持たずに外に出ようものなら、閉め出されてしまう。ドアを開けるには鍵屋さんを呼んで高いお金を払って開けてもらうか、ドアを壊して無理やり開けるか。どっちにしても大変な労力がかかるのだ。
 いつもなら、必ずドアを閉める前に鍵を持っていることを確認するのに、なぜかこの日に限ってしなかった。で、ドアがバタンとしまった瞬間に「ん?バタン? あ、鍵忘れた!」と気がついたものの、後の祭り。押そうが引こうが、重いドアはびくともしない。
 それで、必死になって考えた。同居人はきのうは泊まりで出かけてたけど、今日は帰ってくるはず。彼女が帰ってくれば、私も家に入れる。いつ帰るんだ?いつ? と、すがる思いで携帯に電話。でも留守電だったので、仕方なくメッセージを入れておく。

 こうなると、この時点でできることはもはやなく、家に入れないのだから外に出るしかない。いつ帰れるともわからない中、ベルリンの街をふらふらとさまよう自分。「これも何かの機会だから、Sバーンのリング一周乗ってみようかなー(山手線一周みたいなもん)」とか、「もし同居人が今晩帰ってこなかったら、誰かの家に泊めてもらわないといけないかもな。誰かいるかなあ」とか、ぐるぐると考えが巡る。子羊のような心細さ。
 そして、数時間が経過して私の携帯が鳴った。同居人からだ。夜の7時頃には帰るという。よかった! 
 ベルリンに来て、もっとも長い一日だった。

買って&読んでくださいな

2004.10.07 06:17

 今日はちょっと宣伝。
 Herb Style(誠文堂新光社刊)という雑誌が現在書店で発売中です。そこに「ドイツ・ハーブ便り」というコーナーで書かせてもらっています。この雑誌は今回が第2号で、前回も書かせてもらいました。
 今回のテーマは、オルタナティブ医療。もともとアトピーに悩んでいた私は、この機会にホメオパシー(同種療法)を体験してみました。で、どうだったか、詳しくは本書を読んでみてください。

 しかし、医療というのは奥深いテーマ。私はアトピーを通じて、いろいろ考えるように(考えざるを得なかったのだけど)なった。なんで私はアトピーになったんだろう、なんで私のアトピーは治らないんだろう、どうやったら治るんだろう、って。
 それで、いまは食生活を見直しているところ。具体的には、ちょっとマクロビオティックを試し中。でもベルリンで完全マクロビオティックはかなり難しいし、それがいいかもわからない。何より私は、もともと肉が好きなのよ(肉はアトピーによくないとされている)。無理や我慢は嫌なので、大きな傾向としてマクロビオティックを取り入れるって感じ。あんまりぎちぎちやったら、ストレスになっちゃうもんね。それは逆効果。
 何事も中庸がいいんだよ、とドイツ人に話したら「それは典型的な日本人の考え方だ」と言われた。はい、典型的な日本人ですよ、私は。いいじゃん、それで。私は日本人なんだからさ。

ベルリン流お引っ越し

2004.10.03 23:51

 ぼやぼやしているうちに、あっという間に10月。
 これまでデジタルコンテンツ・マッツに書かせていただいていた「みんなベルリンが教えてくれた」が、今月で最終回となりました。いつも読んでいてくださったみなさま、ありがとうございました。ニュースにはならない、日常生活を書くことがこの連載のテーマでしたが、ベルリンをちょっとでも身近に感じていただけたでしょうか。またどこかで、こういうことを書ける場があればいいと思います。もし、まだマッツをご覧になったことがないという方は、どうぞこちらまで。
http://www.mutts.co.jp/

 さて、先日友人のドイツ人が引っ越すので、お手伝いをすることになった。
 こっちでは、引っ越し作業を業者に頼むということはあんまりしない。友人に協力してもらったりして、自分たちでやるのが普通。今回もそのパターン。
 当日集まったのは、本人を含め6人。ところが家に行ってみたら、パッキングが済んでいないものもいっぱい。おまけにデカい家具も結構ある。しかも旧居はドイツ式の4階(つまり日本の5階)。エレベーターはもちろんない(これ普通)。
 こんな家具、いったいどうやって下まで運ぶんだと思っていたら、全部ねじを抜いて(そういう機械がある)バラせるようになっていた。いかにも組み立て式っぽいものだけでなく、古くて大きい洋服ダンスまでそういう仕組みになっていたのには驚いた。それで家具類は全部バラして、えっちらおっちら階段を下りて運び出した。
 車はレンタル。荷台がついている軽トラみたいなもの。その荷台部分にどんどん荷物を入れたものの、1回ではとてもとても。2回往復しても、まだ一部家具が残っていた。でも車を戻さなきゃならない時間になってしまって、仕方なく終了。残りの家具は、次の日にお父さんの車を借りてやるとか言っていた。
 私は、いつ日本に帰るかわからないと常に思っているから、荷物は極力増やさないようにしている。それでも人からいただいたりして、それなりに家具を持ってしまった。もう引っ越しはしたくない。今回の出来事で心に決めた。