2009年2月アーカイブ

tage20090226.jpg

 ここはドイツで、私は好き好んで住んでいるのだから、多少の不満はやり過ごしていた。ドイツ人に日本人並みの気配りとサービスを期待するのは土台無理だし、そんなことを求めていたら、こっちの神経が持たない。

 しかしだ。最低レベルというものがあるだろ。仕事の基本というものが。

 何の話かというと、荷物の郵送。仕事に必要なものを、南ドイツから発送してもらうように頼んでいた。それをつかって週末に仕事をしようと思っていたのだ。
 荷物はいつ来るかわからないから、金曜辺りからシャワーを浴びるのも外出するのも気が気でなかった。ところが、土曜になってもいっこうに来る気配がない。

 いくらなんでもおかしいのでは、と思い、発送してくれた人に問い合わせる。すると木曜に出したとの返事。インターネットで荷物の配達状況を調べると、なんと土曜の午後には届いていて、不在だったため別の人が預かってることになっている。

 私はその時間は家にいたぞ。さらに、私の荷物を預かってくれているはずの人を訪ねると、ほかの人のはあるが私のはないと言う。

 どこに行ったんだ、私の荷物。おかげで週末にやろうと思っていた作業もまったくできず、お手上げ状態に。

 結局届いたのは月曜の午後。発送から3営業日もたっている。日曜日も含めれば4日だ。ドイツ国内の発送に。あり得ない。
 ネットの画面上で荷物が土曜に着いたことになっていたのは別の人のもので、私のは車の中にまだ積んだままで、再度車まで戻るのが面倒くさくて、配達人が勝手に「月曜にしよう」と思ったらしい。

 そういうことは勝手に判断するものじゃないし、第一荷物は迅速に届けるのが基本だろうが。荷物が送られているということは、それを待っている人がいるということだぞ。
 怒り心頭のあまりドイツ語も出てこない。でも、こういう事態が平気でまかり通るのはいけない。それとも、こんな低レベルな仕事ぶりで、みんな満足してるのか。

tage20090218.jpg

 この前、日本人の友人が自営業としてドイツでの滞在&労働許可が下りたので、みんなでお祝いをした。ここに至るまでには語るも涙の壮大なストーリーがあって、それは書けないけど、とにかく大変だったのだ。

 で、思ったんだけど、最近カフェの取材をしていても(新刊『ベルリンのカフェスタイル』もよろしくお願いします! すみません宣伝でした)、オーナーが外国人というパターンが増えている。
 話を聞けば、もともと自国では別の職業に就いていたんだけど、ドイツでそれを続けることは言葉やその他の問題で難しいと。そこで、カフェを開く(多くはドイツ人のパートナーと共に)という流れ。
 だから、最近のカフェのスイーツはインターナショナルになっている。といっても、日本にはとっくにあるようなものが多いけど。ドイツは保守的だから(ヨーロッパ全般がそうだろうけど)、目新しいスイーツにみんなが飛びつくなんてことは、あんまりないのでね。

 やっぱり外国人がフツーに会社で働いたりするのって、難しいんだと思う。ドイツ人の失業者が多いのに、なんで外国人を採るんだという意見も、まあもっともだし。
 でもこの街にいたいと思ったら、何とかして働かなきゃいけない。自営業は、そういう外国人が生き延びるための一つの手段。かくいう私も、自営業だし。

 で、そういう外国人が増えると、英語を話さざるを得ない機会もどんどん増えてくる。なんだかここ数日続けざまにそういう目にあって、ヒーヒー言ってるところ。
 ドイツにいるのに、ドイツ語を話さない外国人が増えると、英語がスタンダードになっちゃう。英語やらなきゃまずいよな......。ああ、話がそれてきたので、このテーマはまたいつか。

tage20090212.jpg

 15日の日曜日は、友人がやっている日本食材&インビスのsmartdeli(通称スマデリ)の6周年記念の日。普段は日曜日はお休みだけど、この日だけはスペシャルイベントをやるらしい。
 なんでも食料品セールとか、折り紙教室とか。おいしいものも、もちろん用意されているらしい。
 11時〜18時までとのことなので、ベルリンにお住まいの方はぜひ!

smartdeli
Gruenberger Str.90, 10245 erlin
030-20 68 70 37

tage20090211.jpg

 今回は宣伝です。
 2冊目の著書となる『ベルリンのカフェスタイル』が河出書房新社から発売になりました!

 『ベルリンのカフェスタイル』は、これまで私がカフェ取材を続けるうちに、「こんなにいいカフェがいっぱいあるのに、日本であまり知られていないのはもったいない。大勢の人たちに、もっとベルリンのカフェを知ってほしい!」という想いが沸々とわいてきて、作らせてもらった本です。

 悩んだ末に選び抜いた35軒のカフェを、たくさんの写真でご紹介。ガーリーでロマンティックなカフェ、ノスタルジックなカフェ、ビオ(オーガニック)カフェ、音楽&アートカフェなど、店のタイプは多様です。

 各店の住所などのデータはもちろん、カフェで使える簡単ドイツ語講座やドリンク&スイーツ紹介、インテリア&雑貨ショップリストなど、見るだけでも楽しめるような内容にしました。

 そして、単なるお店のガイドではなくて、ベルリーナー(ベルリン人)がどういう風にカフェを使うのか、どんな雰囲気なのかもエピソードを交えつつ書きました。ベルリンのカフェの、まったりした空気が伝わればいいなと思います。

 まあ、長々書きましたが結局のところ、
「ベルリンのカフェってこんなにイイんだよ。見て見てー!!」
 という一言に尽きます。

 お求めは、お近くの書店またはアマゾンなどで!

 書店では今日辺りから徐々に店頭に並び始めるそうです。
 どうか、ご覧ください!!

『ベルリンのカフェスタイル』
河出書房新社
ISBN:978-4-309-27077-7
A5判ソフトカバー 127ページ
1600円+税

tage20090204.jpg

 ようやく、もう快復したと言っていい状況になりました。2週間近く続いてしまって自分でもびっくり。まあ、本当につらかったのは3日間ぐらいだったんだけど。
 そんなわけで、ご心配をおかけしましたが、もう大丈夫です。温かいメッセージをいただき、どうもありがとうございました。

 さて、"私にしかできない仕事"といえば、ドイツの職探しは日本に比べてとても厳格、悪く言えば融通が利かないと前から思っていた。
 例えば日本なら、大学の文学部を出てSEになるとか、法学部卒でお菓子職人とか、あんまり違和感ないと思う。私の周りにも、そういうケースは多い。
 でもドイツだったら、すごく驚かれるんじゃないかな。「なんで?」って。とにかく、大学や専門学校で学んだことが職業に直結している。法律を勉強したら弁護士になる、みたいな。

 でも、必ずしも勉強した分野の職があるとは限らない。そこでフレキシブルに職を探す人はいいけど、こだわる人もいる。「自分はこれを勉強したから、こんな職業は自分がやることではない」ってね。

 この前ドイツ人男性が、知人の男性がずーっと定職に就かずにいるのを嘆いていた。「ブラブラしているくらいなら、なんで仕事をしないんだ。運転免許だってあるんだから、できる仕事は探せばあるだろうに」と。
 そんなに何年も仕事をしないで生活はどうしているかといえば、社会保障と親からの援助でまかなっているのだとか。意に沿わない仕事をするくらいなら、その方がいいらしい。
 ドイツの社会保障は手厚いから、そういうこともできちゃう。日本なら失業保険なんて期限付きで、そんなの無理。

 それより何より、毎日やることもなくブラブラしている方が私には耐えられないな。その人、万一希望の職種が見つかったら、本当に就職するのかな。

2022年11月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

アーカイブ

メールください
info@kubomaga.com