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私の新刊『ドイツの心ととのうシンプルな暮らし 365日』が自由国民社より11月18日に発売になりました!

全国の書店、ネット書店でお求めいただけます。書店店頭では「暮らし」「ライフスタイル」「生活実用」といったコーナーで売られています。最寄りの書店にないときは、お取り寄せできます!

1日1ページ1テーマを文章と写真で取り上げた、365日分のドイツ暮らしの本です。テーマはドイツの文化や食べ物、気候、風習などいろいろ。どれも私の経験を通して感じたことです。ときには非常に個人的な体験談も書きました。

ドイツを知っている人なら「あるある〜」と共感していただけそうですし、知らない人なら「え、そうなんだ?」と発見があるかもしれません。

私的なエッセイであり、写真集的に楽しめる本でもあり、ある意味ドイツのガイドブック的な本でもあります。

この本は、自由国民社「世界の暮らし365日」シリーズの1冊として出版されました。シリーズ既刊としてフランス、イギリス、東京などがあります。どれも素敵な文章と写真で、とてもきれい。初めてこのシリーズを見たとき「こういうおしゃれなシリーズにドイツに出番はないかも」と思っていました。
それから数年、ある日編集者さんから連絡をいただき、ドイツが仲間入りできることに。そしてそれを私にやらせていただけると知って、とても嬉しかったです。

当然ですが、「世界の暮らし365日」シリーズは、ただ見た目がきれいなだけの、ふわっとした内容ではありません。既刊には、その土地の空気感が伝わる写真、在住者だからこそ書けることが詰まっています。

だから私も、『ドイツの心ととのうシンプルな暮らし 365日』を美しく、中身のある本にしたかった。私が経験したドイツのありのままの日常を、文章と写真で切り取ろうと懸命でした。大変でしたけど、とても楽しかったです。

とにかく365日分あるので、ボリュームたっぷりです。すらすら気軽に読めるように書きましたが、内容は濃いつもりです。だって、自分で「これ、面白いよな〜」と思いながら原稿を書いていたんですよ。皆さんにも楽しんでいただけるといいなあ。


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365日ページ+表紙、まえがき、奥付で368ページ。わたし史上最も厚い本。2冊分のボリュームなのにお値段は1冊分


私の最初の著書『ベルリンの大人の部屋』(辰巳出版)が2008年に出てから、毎回毎回本を書くたびに背水の陣の気持ちでやってきました。いい結果が出れば次につながる。そうでなければこれで終わり。いつもそんな思いで、それはいまも変わりません。

この前ぼんやりとテレビを見ていたら、aikoを撮った番組の中で、彼女が「CDを出すたびにこれで最後になるかもしれない」というようなことを言っていました。シンガーソングライターとして不動の位置を築いたaikoでさえ、そんなふうに思うんです。私が「次があるかはわからない」と考えるのは当然かもしれないですね。

だから、本が発売になってホッとしたというよりは、これからまた頑張らないと、と思っています。本当は、街行く人の一人ひとりに本を見せて「買ってください」とお願いしたいくらい(怖いって)。

本書の詳細は、以下の自由国民社の「365日シリーズ」公式サイトからご覧ください!
https://www.jiyu.co.jp/365days/

本は、新刊で出た当初が書店のいちばんいい場所で売られていて、いちばん買いやすいです。この時期に売れないと、店頭に置かれなくなってしまいます。どうかぜひとも、今この時期にお買い求めください。なにとぞ、よろしくお願いします!!


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気づけば願いが叶ってる

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 だいぶしばらくぶりの更新です。
 近況はSNS(アカウントはこのページの最後をご覧ください)でご報告しているので、もうこのブログは読まれないかなと思っていましたが、たまにチェックしてくださる方がいらっしゃると知りました。そんなわけで、今後もかなりゆる〜くはありますが、更新していくつもりです。

 さて、私は2020年の夏にベルリンから日本に本帰国したのですが(詳しくはこちら→さよなら、ベルリン)、そのときにひとつの願いがありました。

 それは帰国しても1年のうち数ヵ月はベルリンで過ごしたいということ。それも、ただ懐かしむためではなく、仕事とか自分なりの目的を持って来たいと思っていました。そのときは実現できるかどうかもわからない、漠然とした思いでした。本帰国する際にベルリンでの仕事はすべて終えてきたので、帰国後のことは何のあてもなかったんです。

 でも結果的に毎年ドイツに来られて、なんだか願いが叶ってる。
 
 それは仕事をいただけたり、協力してくださる人がいるから。今年は夏から秋にかけての2ヵ月をベルリンで暮らしましたが、大勢の人がいてくれたからこそできたことで、感謝しています。 

 今滞在では、ほぼ毎日のように取材をしていました。メインの取材は家の撮影だったんですが、これって私にとっては仕事を口実に自分の好奇心を満たしているようなもの。
 かわいい民家を見るといつも「中を見たいな〜、どんな人が住んでるのかな〜」と思っているけど、今回は仕事という大義名分があるから、堂々とできるわけですよ! 毎日超ハイテンションで楽しかった!

 2ヵ月もいれば少しはゆっくりできるんじゃないかと思っていたけれど、結局いればいるだけやりたいことも行きたい場所も増える一方。結局どれだけいてもゆっくりなんてできないんだなと悟りました。

 この取材が形になるのは来年になってから。まだまだ先だけど、いいものを作りたいです。


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ありがとうございます

 すっかりご無沙汰しております。

 2022年11月1日に新刊『ドイツの家と町並み図鑑』をエクスナレッジより上梓しました。そして、なんとこのたび発売からひと月ちょっとで重版が決まりました!

 本当に嬉しいです。

 お買い上げいただいたみなさま。
 SNSなどで広めてくださったみなさま。
 書評に取り上げてくださったみなさま。
 販売してくださった書店やエクスナレッジのみなさま。
 心から感謝しています。ありがとうございます。

 『ドイツの家と町並み図鑑』のあとがきにも書きましたが、ドイツの建物に関する本を書きませんかというメールをある日編集者さんからいただいたとき、私は大興奮したんです。好きなんですよ、建物を見るのが。
 だけど商業出版で出せるとは、それまで思っていなかったんです。ドイツの建物、それもお城や教会でない普通の家屋なんて、あまりにもニッチすぎるかと思って。だから、好きなテーマで商業出版として本を作れるかもしれないと聞いて、天にも昇る心地でした。

 そんなわけでこの本は、私の全身全霊を注いで作りました。本書の制作中は、最初から最後までずーーーっとテンション最高潮でした。

 もちろんこれまでの著書も全力で作ってきましたが、今回は掲載内容・台割・写真セレクト・ラフまで全部案を出して、編集者さんと相談しながら形にしていきました。
 私の中に「この建物は、こう見せたい」というイメージが強くあり、それを表現できるように撮影し、紙面で展開したかったんです。もともと私は編集者なので、どう構成するか、どう見せるか、どう読者に伝えるかを常に考えているだと思います。私の案をずいぶん取り入れてくださったエクスナレッジの編集者さんに、とても感謝しています。

 撮影も、取材も、台割・ページラフ制作も、すべて楽しかった! この時点でのベストを尽くしました。1年後、2年後にはきっと「ここはもっとこうしたい」という点が出てくるのでしょうが、出版した時点では、やれることはやりきった思いでいっぱいです。

 本書はドイツ・ブランデンブルク州在住のチカ・キーツマンさんとの共著です。チカさんとは、「ベルリン・ブランデンブルク探検隊」というユニット名で2020年に一緒に給水塔の本を自費出版したり、地元の建築などを紹介するYouTubeをやっています。だから、チカさんと一緒にやるのは当然のことでした。

 取材・原稿執筆はチカさんと私が一応分担していますが、お互いに意見を出し合い、共同作業で進めました。写真は、7〜8割が自分たちで今回撮り下ろしたもので、残りは各自がこれまで撮りだめた写真を使っています。

 本書が出たいま、チカさんの存在なしではこの本はできなかっただろうと思います。チカさんと私は視点や得意なことが少し違うので、お互いの強みを活かせます。ふたり揃えば一人でやるよりも5倍も10倍もいいものができる、そう確信しています。

 いい本ができたと思います。
 ぜひご覧になっていただきたいです。
https://www.xknowledge.co.jp/book/9784767830636


 私はあとがきで「この機会をいただけたことで、数年ぶりに生きる喜びを感じました」と書きましたが、まったく大げさではなく本当のことです。本書の制作をしていた間は毎日楽しく、充実していて、私は生きているのだと感じました。それは数年ぶりに得られた感覚でした。

 じつはこの数年、まだベルリンに住んでいた頃から、何事に対しても気力が出ない日々が続いていました。何を書くにも考えすぎてしまって、まったく筆が進まないことが増え、もうこのまま書けないのではないかと思ったこともありました。おそらく年齢のせいもあるのだろうと、婦人科に通ってもいます。

 でも『ドイツの家と町並み図鑑』を作っている間は本当に楽しく、「こうしたい、ああしたい」というアイディアがあふれ出て、「あぁ、私まだこんなにがんばれるんだ」と気づきました。この本のお陰で、元気になれました。

 本書の発売後にみなさまから温かいお言葉をたくさんいただき、これからもがんばろうと思えました。本当にありがとうございます。

 素直に書いていきたいです。
 これからも、どうかよろしくお願いします。
 

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『ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔』表紙です


 7月末にドイツ・ブランデンブルク在住のチカ・キーツマンさんと出した本『ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔』の電子書籍が、本日9月15日に発売になりました! プレゼント情報があるので、最後まで読んでみてください!

 電子書籍版『ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔』は、チカさんのオンラインショップでお買い求めいただけます。1回のご購入で、PDFとEPUBの2バージョンをダウンロードしていただけます。矢印の先をクリック→「まにあっくドイツショップ」

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まにあっくドイツショップ

 本の詳細については、チカさんのブログ「ChikaTravel」の記事をご覧ください→「ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔」を出版しました

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チカさんのブログ記事


紙の本出版から電子書籍化へ


 一言で説明すると、この本は給水塔好きの趣味が高じて、ふたりで本を作ろうと意気投合して出した自費出版の本です。ドイツのベルリンとブランデンブルク州の給水塔85基を、時代背景とともに紹介しています。

 給水塔というだけでもわりとマニアックなテーマなのに、さらにベルリンとブランデンブルク州というエリアに限定するなんて、どんだけニッチなんだよと作った本人たちも思っていました。だから最初から商業出版でなく、自費出版で出そうと決めていました。

 いったい何人の人が買ってくれるのか? 出す前はまったく見当がつかず、制作費はすべて自腹というのもあり、少部数限定で刷ったんです。

 そして、チカさんと私がそれぞれTwitterとFacebookで出版告知をしたところ!
 なんと発売3日で、ほぼ売り切れたんですよ!

 いやー、びっくりしました。まさかこんなに大勢(少部数ですけど、私の感覚的には大勢)の人が興味を持ってくれたとは。ありがとうございます!!
 急いでチカさんと今後の対応について話し合いました。つまり、増刷するか、そのほかの策を考えるか、です。

 増刷は現実的に難しいと判断しました。なぜなら本書はドイツで印刷しましたが、購入してくださる方は日本在住の方が中心です。再度ドイツで作って日本に送るとなると、コストが嵩みます。かといって日本の印刷会社で刷ったら、紙や色が第一版とは異なる可能性が大きそう。
 熟考の末に、電子版を出すことに決めました。紙の本をデザインしてくださった守屋亜衣さんがデータ化を手がけてくださいました。

 今回の電子版発売を記念して、チカさんと私でオンライン対談をしました。ふたりでこの本を作ったときの思いやエピソードを、あれやこれや話しています。チカさんのポッドキャストでお聞きいただけます。こちらをクリックしてください→ChikaCaputh


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『ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔』サンプルページ(クリックすると見開き分が表示されます)


電子書籍発売記念大感謝プレゼント!


*電子書籍版『ベルリン・ブランデンブルク探検隊シリーズ 給水塔』概要

・オールカラー 980円
・全48ページ+電子版だけのボーナスページ4ページを新規収録! 
・電子版ボーナスページでは給水塔タンクの種類と設計者、タンク内部への潜入ルポを掲載
・形式はPDFとEPUBの2バージョン。一度の購入で両方ダウンロードしていただけます。

さらに! 電子書籍版発売記念大感謝プレゼントとして

ドイツの主な給水塔マップ

紙の本・電子版ご購入のみなさまにもれなくプレゼント!

 既に紙の本を買ってくださった方には、この給水塔マップのほかに、電子版ボーナスページ4ページのPDFももれなくプレゼント!

「紙の本を買いそびれた」
「どんな給水塔があるのか見てみたい」
「スマホとかで気軽に読みたいな」
 
 そんな方も、そうでない方も、ぜひこの機会に電子版をお求めください!

 お求めはこちらです→「まにあっくドイツショップ」


注:オンラインショップで電子版をお買い上げ後にPDFとEPUBのデータをダウンロードいただけますが、私が日本で購入テストをしたところ、購入直後にダウンロードしようとすると失敗することがありました。しかし翌日には問題なくダウンロードできました。もし直後にダウンロードできなかった場合は、大変恐れ入りますが翌日改めて試してみてください。もしそれでもダメでしたら、お手数ですが久保田までメールでご連絡をお願いします。メール:info@kubomaga.com


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ヘルシンキ経由で東京成田へ


 無事に日本に帰国しています。
 
 前回私がこのブログで日本への本帰国をお知らせしたところ、いろいろな方からメッセージをいただきました。たとえベルリンで頻繁に会っていなくても、「ベルリンにいる」こと自体に意味があったのだなと感じています。
 私の仕事は基本的に一人で取材して書くという形で、みなさんからのリアクションを直接いただくことは少ないです。それで、自分で勝手に落ち込んだりすることもありました。
 今回多くのメッセージをいただいたことで、思い上がりかもしれませんが、書いたものを通して多くの方と共に生きていたのだと感じました。改めて、ありがとうございました。

 今回は、ドイツ出国から日本までの帰国の道のりについて書こうと思います。コロナ禍における帰国は、(少なくとも現段階では)レアな体験だと思うので、自分のためにも記録しておきたいんです。ただし、ここに書くことはあくまでも私の帰国時で、常に当てはまるわけではないことをご留意ください。


フライトはマスク着用義務、東京行きは超ガラガラ

 私のフライトはフランクフルト発、ヘルシンキ経由の成田着というルートで、航空会社はフィンエアーでした。航空券を予約したのはドイツで新型コロナ感染が広がる以前で、本来のルートはベルリン〜ヘルシンキ〜羽田。その後コロナ禍がやってきて到着空港が羽田から成田に変わり(これはフィンエアー側の変更)、さらにベルリン・テーゲル空港閉鎖騒動で(結局は8月現在も営業していますが)フランクフルトから出発することに自主的に変更しました。
 フライト日は当初の予約から変更なし。フィンエアーは6月末まで日本行きフライトを運休していましたが、7月から運航再開したのはラッキーでした。

 私が帰国したのは7月下旬です。その時点で、ドイツからEU内への移動は既に可能でした。バカンスシーズンということもあってか、フランクフルトからヘルシンキへのフライトは9割ぐらいの席が埋まっており、私の隣にも乗客が。若干不安でしたが、フライト中はマスク着用義務があったために飲食時以外はずっとマスクを着けていましたし、機内でおしゃべりする人も少なくて静かだったのは幸いでした。私はふだんフランクフルト空港を利用しないので、通常と比較した空港の混雑具合は不明です。
 
 フランクフルトを出発した飛行機は、順調にヘルシンキ・ヴァンター空港へ着陸。
 
 私がなぜ日独間の移動に好んでフィンエアーを利用しているかというと、飛行時間が短くてラクなのと、乗り継ぎとなるヘルシンキ・ヴァンター空港がコンパクトでわかりやすく、快適だから。そのヴァンター空港が、今回はコロナのためにガラッガラで、ある意味さらに快適でした。閉店中のショップやカフェも多く見受けられましたが、水やお菓子などを買う分には問題なかったです。ちなみに、ムーミンショップは営業していました。さすが(何が)。

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カフェは開いてたり、閉まってたり

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日本行きフライトが出るノンシェンゲンエリア。シェンゲンエリアに比べ、さらにガラガラでした


 乗り継ぎには2時間以上あったので、超余裕。開いている店も少ないから、ショッピングに時間を取られることもありません。空港のワイファイにつないで誰もいないカフェでネットサーフィンをしたりしているうちに、成田行きフライトのボーディングタイムに。


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閉店中のムーミンカフェでネットサーフィン三昧

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かわいいクリスマス小屋。こういうアピール、上手だなあ

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クリスマス小屋を独り占め


 成田行きフライトのゲートにいたのは数十名くらい。え、これしか乗らないの......と驚きましたが、こんな時期に日本に飛ぶ人(飛べる人)は少ないでしょうね。日本は入国拒否対象地域からの入国者を厳しく制限していますから(入国拒否対象地域に滞在していた外国人は、たとえ日本の永住者だったり日本人配偶者がいても、条件によっては入国拒否対象になります。それは非人道的ではないかと思います。日本国籍所有者はその限りではありません。詳しくは外務省海外安全ホームページを参照してください。https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html)。

 そんなわけで、あっという間にボーディング完了。

 着席すると、私の周りに座っていたのは数名だけ。横一列は誰もいなくて、3人がけシートの手すりを上に持ち上げ、ほとんど横になって帰ってきました。ラクでしたが、航空会社はこんなに乗客が少ないと厳しいはず。

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私の座席の横一列はすべて空席でした


 機内サービスは簡略化しているとのことでしたが、私にはまったく問題なかったです。もともとそこまで細かい気配りを私は求めていませんから(ぶっきらぼうなのは嫌ですが)。ふつうに食事と飲み物サービスはあったので、それで十分です。

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夕食の野菜ラザニア


 いつもと違ったのは夕食で、メニューは野菜ラザニア一択でした(事前にベジタリアン料理を予約していたわけではありません)。こんなに乗客が少ない状況で複数の選択肢を用意するのはもったいない気がしますし、肉を食べる人でも野菜ラザニアなら食べた満足感もそれなりにありそうです。私はいいやり方だと思いました。

 夕食後は3人がけシートを占領して、横になって休憩。朝食はごく普通の卵料理にパンという内容でした。


「不要不急」の定義とは?

 そして、無事に成田空港着陸。
 機内でほとんど待つこともなくそのまま降りると、そこには係員の方がいて数名ごとに並ばされました。誘導されて行った先は、検疫のPCR検査コーナー。検査前にまず個別に書類に記入し、説明を受けました。書類では滞在国や滞在期間などについて答え、そこから非接触型体温計による検温、空港から自宅までの移動手段の確認と帰国後翌日から14日間は不要不急の外出は控えて待機するようにとの説明がありました。

 私は待機期間は東京の自宅にいられて、空港から自宅までは家族とともにレンタカーで帰ることが決まっていたから簡単なのですが、地方に住んでいる人は公共交通の利用なしでどうやって帰れるのかと思います。現実的な要請とは思えません。

 ところで「不要不急の外出」って、具体的にはなんでしょうね。たとえばベルリンでは、コロナ制限下での生活を送っていたときも、健康維持のための散歩は許されていました。14日間一歩も外に出ないとコロナの感染は防げるかもしれませんが、心身ともにおかしくなりそうです。それで聞いたんですよ、散歩に出ていいかどうか。

 答えは「散歩は不要不急である」と。つまり、控えろということです。たとえば、食料がなくて買い物に出るのは必要な外出なのでよいとのことでした。どちらかというと買い物のほうが人とのコンタクトがあるので感染リスクが高そうですが、食べるものが何もなければ買いに行くしかないのも理解できます。
 そんなやり取りがあり(別に喧嘩腰ではなく、普通の質疑応答です)、最終的に自分の中で「不要不急かどうかは自分で判断する」と決めました(説明受けてる意味がない?)。

 厚労省から帰国者を対象にしたアンケートが14日間あるという説明も受けました。LINEで連絡が取れる人にはLINEを通じてアンケートに答えられるそうなので、私はそうしました。実際にアンケートが始まったのは帰国後4〜5日経ってからで、待機期間の14日間を過ぎたら来なくなりました。アンケートの質問は2つあり、1つめは自分や家族が37.5度以上の発熱がないか、2つめはせきや喉の痛みなどの症状がないかどうかでした。

成田空港でのPCR検査

 説明後は、いよいよPCR検査。鼻の穴に綿棒を突っ込む検査です。
 検査前に検査方法をビデオで流していました。それによれば、椅子に腰かけて、顔をやや上向きにしていればいいようです。不安はありましたが、無料でPCR検査を受けられてラッキーという気持ちもありました。

 ほとんど待つことなく、空いているコーナーに呼ばれました。「はい、ではお荷物はここに置いていただいて......こちらにおかけください」。検査員の方の指示に従い、椅子に座ります。
「左右どちらの鼻の穴が入りやすいか、人によって違いがあるんですよ」とのこと。まずは右の鼻の穴に綿棒がスルスル......と入ります。綿棒は長くて細いもので、それほど痛くはありませんでした。でもどうやら右側は入りにくかったようで、次は左側に綿棒が。今度は奥まで届いたようで、無事に検査終了となりました。

「万一今後またPCR検査をするようなことがあれば、左側のほうが入りやすいです」と教えてもらったので、忘れないためにも書いておきます。
 私は左の鼻の穴のほうが、綿棒が奥まで届く。

 検査自体は5分もかからなかったと思います。帰国前に検索した情報では、空港で何時間も待たされたという体験談も出てきたので私もそれなりに覚悟はしていましたが、私のときは待ち時間はほとんどなく、非常にスムーズでした。

 私の場合は家族が空港まで迎えに来ていると言ったためか、検査結果を待たずに検査終了後はそのまま帰宅できました。検査結果がLINEで届いたのは、検査から2日後。結果は陰性でした。

 ドイツを発つ前は「とにかく無事に帰国できればよし」とだけ思っていたので、あまりにも順調な帰国に拍子抜け。ともあれ、ひと安心しました。
 これからは東京の生活が始まります。


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