2011年6月アーカイブ

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 前からずっと気になっていた、C/O Berlin im Postfuhramtで開催されているFritz Eschen展にようやく行ってきた。26日までの会期だったので、ギリギリ間に合った。 
 1945〜55年のベルリンの様子を撮影した写真展で、戦後直後はまさに瓦礫の山。その瓦礫のそばで子どもが遊んでいたりして、どんな状況でも生活というものは続いていくのだと思った。

 この瓦礫の山を前にした「これからどうすんだ」感は、3月に日本で起きた震災と重なるところがあった。でも戦後のベルリンも、今回津波で襲われた地域も私はリアルで見ていないわけで、現場を見たらこの感覚ではきっと済まないと思う。

 それでも写真からは十分に伝わるものがあった。日々の雑用に忙殺されていると、こういう展覧会に行きそびれがちだけど、やっぱりちゃんと時間を取って足を運ばないと、と思った次第。

twitter:@kubomaga

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 みなさんは、ドイツのローテンブルクはお好きですか? もしお好きなら、ただいま発売中の『テレビでドイツ語』7月号をぜひご覧ください。連載「南ドイツの小さな町」で、まるでおとぎの国のような「ゲンゲンバッハ」という町をご紹介しています。

 もうここは、と、に、か、く、超おすすめ! 何しろ街全体がおとぎの国なんだから! 中世の塔や花でいっぱいの木組みの家が並んでいて、どこを見てもロマンチック! 普通の民家もとってもかわいい! 見たものすべてを写真に撮りたくなること請け合い。

 なおかつ、ここのワインは最高。白も赤もあるんだけど(詳しくは6月号テキストの「黒い森のワイン生産」記事をご覧くださいませ)、中でもちょっとおもしろいのが、赤ワイン用の品種であるSpätburgunder(シュペートブルグンダー=フランス語で言うピノ・ノワール)で作った白ワイン。

 もともと赤ワインの赤色はブドウの皮から来ているので、皮を取り除いて作れば赤ワイン用の品種からも白ワインはできる。
 それを飲んでみたけど、白だけどしっかりとした味がした(こんなとき「アプリコットのような......わずかにナッツの香りが......」とか言ってみたいけど、そんなワイン用語は知らず)。

 本来ビール党の私が、最近ドイツワインにどっぷりはまっているのも、元はと言えばこの地方のワインを飲んだのがきっかけだった。そのぐらいおいしい。もうあちこちで何回も書いているけど、ドイツワインが甘いというのは偏見だから。そこのところ、よろしくお願いします。

 ゲンゲンバッハは、フランスとの国境に近いドイツの南西のはずれにある。でもフライブルクから乗り換えなしで列車で約1時間なので、アクセスは全然悪くない。

 こんなにメルヘンチック&ロマンチックな町が、日本で全然知られていないのは本当に残念。
 ローテンブルクもいいけど、超観光地化している。そして超有名観光地は、やっぱりちょっとつまらない。なんだか普通の人の生活を垣間見ることができないような気がして。

 だから、この「南ドイツの小さな町」連載では、日本であまり知られていないけど、とっても魅力的な町を紹介するという意図でやっています。

 こういう企画も、NHK語学テキストだからやれること。書籍の書き下ろしだと、きっと売れないから(なぜなら知られていない町だから)企画が通らない。

 観光スポットに限らず、日本では既に有名な情報ばかりが繰り返し流される。ステレオタイプな情報ばかりが求められて、新しい情報は受け入れられない。
 ライターの仕事をしていると、そんな風に思うことが非常に多い。そのたびにすごく残念な気持ちになる。

 だから「南ドイツの小さな町」連載では、ドイツの新しい魅力に触れていただけるようにがんばっています。まあ、がんばっているというより、私自身が楽しんでいます。

 そんなわけで、ドイツ語を勉強していない方も、ぜひNHK『テレビでドイツ語』7月号テキストをご覧になってみてください。ゲンゲンバッハは巻頭のカラーページに載っています(エッセイは巻末のモノクロページでどうぞ)。
 
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6月はこの花

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 なんだか最近ちょっと気力が弱まっているようなので、花がほしい。花があるとそれだけで癒されるし、力が湧いてくるように思う。
 私は植物を育てるのは全然得意じゃないから、鉢植えの植物を持つのはプレッシャーがある。その点切り花なら、限りある命だとわかっているので気がラクだ。

 今の季節、花を買うならこの花、Pfingstrose(プフィングストローゼ)。シャクヤク、でいいのかな。それともボタン? 6月上旬のPfingsten(聖霊降臨祭)の時季に咲くからそういう名前らしい。

 ベルリンの花屋さんでは、よく5本単位で売っている。大輪だから1輪でも存在感があるし、葉物と合わせてもきれい。色もいろいろある。5本ぐらいまとめて飾ると存在感が出て、周りがぱっと明るくなる。

 って書いてたら、すごくほしくなってきた。6月ももう後半だけど、まだ売っている。明日買いに行こう。
 
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 昨年以来、ドイツの地方都市に出かけることが多い。ベルリンが好きで、「ドイツならベルリン以外に住むことは考えられない」と常日頃から公言している私だけど、旅行で訪れたい魅力的な町はたくさんある。

 で、ドイツ国内をあちこち回るうちになんとなく気がついたのは、カフェのエスプレッソ(たいがいカプチーノとして飲むけど)に対する不満。地方では、おいしいエスプレッソに巡り会わないんだ、どういうわけか。
 まあ、カフェ取材が目的で行っているわけではないので、単に私が知らないだけで、どこかにいいカフェはあるのかもしれない。でも、ベルリンはここ数年でエスプレッソがおいしいカフェが急増しているし、お客さんの舌も肥えてきている気がする。
 地方だと、たとえ経済的に豊かな都市でも、おいしいエスプレッソに出合わない。この感覚が本当かどうか、今度地方に行くときに、事前においしいカフェをチェックしておくか。

 きっとこれは、都市の貧富にはあまり関係がないんだろうな。それよりも、都市の規模や、どの程度インターナショナルか、とかいう問題なのかも。
 ベルリンのようなインナーナショナルな都市では、本来ドイツのものではないエスプレッソも入って来やすいし、レベルも上がりそう。価値がわかるお客さんも多い。

 ただし、ドイツのドリップコーヒー(フィルターコーヒー)はおいしいと思う。これはエスプレッソとは別物。だから、地方都市のカフェではドリップコーヒーを飲むのが正解かも。

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 月刊「cafe-sweets(カフェ‐スイーツ)」(柴田書店)124号が書店にて発売中です。
 今月の連載「ベルリン カフェのインテリア」のテーマは、壁第3弾「壁紙」です。また壁?って言われそうですが......いや、今回で壁は終わりにしますから。でも「質感」「色」と来たら、やっぱり「壁紙」には触れないと。

 そして今月は、from the worldコーナーでもベルリンのカフェをご紹介しています。こちらは、ベルリンで今もっとも話題のノイケルン地区にあるギャラリーカフェ。とってもベルリンっぽいと思います。

 お求めはお近くの書店かネット書店で。
 もし壁紙のテーマを気に入ってくださったら、私の最新刊『ウォールペーパー・インテリアレッスン』もどうかどうか、よろしくお願いします。

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 ちょいしばらくぶりの更新ですみません。もう、毎日時間の過ぎるのがはやいこと、はやいこと。なにやら細々した用事を済ませているうちに、もう夕方。夜には原稿を書き始めるものの、なかなか進まずまた朝が来て、ってパターン。

 ベルリンは先々週の真夏並みの暑さはなくなり、現在25度前後の過ごしやすい気温。でも東京の25度とは全然違う。湿度が低いからサラッとしてる。30度でも汗はかかない。

 この時季になると、いつもにもまして消費量が増えるのが炭酸入りのミネラルウォーターだ。甘いソーダ水じゃない。炭酸が入った、水。
 ドイツはこの炭酸入りミネラルウォーターが人気で、1.5リットルペットボトル入りが6本パックで売られていたりする。

 ドイツに来た当初はあまり馴染めなかったけど、今では大好き。シュワッと爽快なのよ。
 ジュースやワインと割ってもおいしいし(割った飲み物をショーレという)、日本のじめじめした夏にはぴったりだと思うな。

 ただ、この前の一時帰国時(4〜5月)にセブンイレブンに行ったら、昨年はあったはずの、ドイツが誇る(?)天然炭酸入りミネラルウォーター「ゲロルシュタイナー」が棚から消えて、その代わりにオリジナルブランド「炭酸水」が置かれていたのよ。
 なんで消えちゃったんだろう、「ゲロルシュタイナー」。前にこのブログで書いたように、やっぱり名前が悪かったんじゃないの?「ゲロ」じゃねえ。やっぱりちょっと。

 仕方なくそのオリジナルブランド炭酸水を買ったんだけど、これがまずかった。いや、味の善し悪しに絶対値はないと思うから、正確には私の口には合わなかった。

 「ゲロルシュタイナー」って、名前はいまいちだけど味はいい。もっとも、私はベルリンでは安いスーパーのオリジナル炭酸入りミネラルウォーターを買ってるけど、それでも充分。

 なんなんだろう、この味の違いは。日本人の味覚に合わせた結果なのか。それとも軟水と硬水の違いなんだろうか。

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 もひとつ、私がドイツらしいと思うもの。
 それはこのバッグ。tausche(タウシェ)というブランドなんだけど、これが機能重視で超実用的。

 まず本体とふた部分はジッパーでつながるようになっている。ふた部分のデザインは100種類ぐらいあるから、選ぶデザインによってハード系にもかわいい系にもなる。
 しかもうれしいことに、本体1つにつき2種類のふたを選べるから、気分やシチュエーションによって変えられる。だからtausche(「交換」と「バッグ」というドイツ語を掛け合わせた言葉)っていうんだけど。
 さらに本体の色も数色あるから、相当幅広いバリエーションがあるわけよ。
 ちなみに写真のは、ブラウンの本体に、犬(Ajasっていう名前らしい)モチーフのふたを組み合わせたもの。

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 で、この本体+ふた交換システムも実用的なんだけど、本体の造りがこれまたすっごく機能的。

 とにかく私はA4サイズがきっちりと入って型崩れしない仕事用バッグをずーっと探してたんだけど、これがまさにぴったり。さらに、カメラ2台、ストロボ、お財布などもしっかり収納できる幅。
 たくさん入れても本体が軽いから、革製に比べて体への負担も少ないはず。
 仕切りも細かく分かれていて、小さなポケットもたくさんある。なんとキーホルダーまでついているから、家の鍵がバッグの中で迷子になることもない。

 さらに、ふたはマジックテープで、中身の厚さに応じて調整がきく。そして何より、あけるときにベリベリベリッという、とてつもなくデリカシーのない音を立てるので、財布をすられる心配も減るというもの。

 実はこのバッグのことはずっと知ってたんだけど、私自身の好みはもう少しやわらかいデザインが好きなので、買うのをためらっていた。
 でも、満足のいく仕事バッグにどうしても出合えず、「ちょいハードなデザインだけど、実用性には変えられないか」と思いつつ買ったら、使いやすくて大満足。もっと早くに買っておくんだったよ。

 ってことで、このデザイン、機能性、コンセプト、どこをとってもドイツっぽいと思うんだが。

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 日本人が持っているドイツ人のイメージって、どんなだろう。「勤勉・時間に正確・合理的」とか、そんなかな。
 まあ、60代以上の人には比較的当てはまる気がするけど、若い人はどうかなー。

 ベルリンでいろんな人の話を聞くうちにいつしか理解したんだけど、ドイツは68年の学生運動でそれまでの社会がガラッと変わり、人々の価値観もリベラルな方向へ大きく転換したんだよね。
 今の日本人が持っている、ドイツ人のイメージって、学生運動前のドイツのものって気がする。少なくとも私は、日本人より勤勉な民族をこれまで見たことがない。

 それでもやっぱりドイツ人的な気質っていうのはある。それが端的に表れていると思えるものを、今回の出張で見つけた。

 それは、ホテルの朝食時にテーブル上に置いてある小さなゴミ箱。

 なんか、前振りで学生運動とか持ち出した割に、一気にゴミ箱の話になって申し訳ないけど、私はこれがドイツ人らしいと思う。

 この「卓上ゴミ箱」は、朝食時に出たジャムの空きパックとかバターの包み紙みたいなゴミを捨てるためのもの。
「これあがあれば、お皿の上がいつもきれいでいいじゃないか」と言うけど、ゴミ箱をテーブルに置くという神経は、私にはないなあ。
 フランス語圏ベルギー在住の日本人は以前「食卓にゴミ箱があるなんて、ドイツだけ」と言っていたけど、確かにラテン文化圏にはなかったような。ドイツ語圏スイスやオーストリアはどうだろう。

 これこそ、ドイツ人の清潔好き、整理整頓好きを物語っていると思う。風情よりも合理性重視、とも言えそう。

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