夕方、久々に会う友人とビアガーデンに行く約束をしていたのに、朝起きたらどんより曇り空。ほどなくサーッと雨が降り始めた。
今年の夏は、さえなかった(既に過去形)。すっきり晴れた日は数えるほど。気温も上がらず、雨も多かった。
私には、夏にやるべき恒例行事というのがいくつかある。今年は何ひとつ達成できていない。
夏に十分発散できないと、冬を乗り切ることができない。いつからか、夏の不完全燃焼に対する恐怖は、私の中で大きな位置を占めている。
降りしきる雨を見て、「今日も夏の楽しみがまたひとつなくなった......」とがっかりしていたら、午後になってから日が差してきた。
こうなったら、もう意地。綿のカーディガン+綿コートという、およそビアガーデンに行くような出で立ちとは思えない格好で、無理やり行った。
それでもやっぱり、行ってよかった。こっちのビアガーデンは木立に囲まれた、まさに「ガーデン」。緑の中でビールを飲む喜びといったら、それは、もう。
にぎやかな日本のもいいけど、この静かな緑のビアガーデンは、それとはひと味もふた味も違う魅力がある。
今日行ったのは、私の本『ベルリンのカフェスタイル』でもご紹介している「ハインツ・ミンキ」。緑に囲まれてリラックスできる、大好きなビアガーデン。もちろんコーヒーやケーキも。
そうだ、夏の間にここに来るのも、私の恒例行事の一つだった。じゃあ、今日はようやく今夏の課題をひとつ達成ね。
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