(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)
初ジョージア(グルジア)旅行の覚え書き、その2。その1はこちらをご覧ください。→初めてジョージア行ってきた。その1
■首都トビリシの宿は超フレンドリー
宿はいつものごとく、ホテル予約サイトのBooking.comで口コミ欄を参考に予約。レセプションとかがある、いわゆる普通のホテルかと思いきや、行ってみるとアパートホテルだった。
ホテルに到着すると、共同使用だという広いリビングルームの一角にあるキッチンに、切ったメロンと赤ワインのグラスが置かれており、オーナーの女性と、その夫という男性がニコニコしている。
「さあ食べて」と、チェックインもそこそこにみんなでワインで乾杯し、プチ宴会状態に。
「これは友人の農園でできた赤ワインなんだ」と、男性がなみなみとグラスに注いでくる。「今日は朝から友だちと飲んじゃって」と、どうやらだいぶできあがっている様子。それを横目に、オーナー女性はニコニコしている。親戚の家に来たようだなと思う。
メロンも赤ワインもうまかった。素直なおいしさは、ジョージアの食べ物すべてに通じるのかもしれない。
ちなみにチェックアウトの朝も、桃とコーヒーを出してくれた。
オーナーの夫はアーティストだそうで、息子も絵を描いているとのこと、そのせいか、室内は絵画やアンティークや天井に逆さまに固定されたテーブルやらが飾られていて、なんとも面白い空間だった。さらにアパートの入り口や廊下も似たようなテイストだった。どういう人たちが住んでいるのだろうか。
■英語はかなり微妙
上記の宿での会話からは、お互い流暢な英語で話しているように思われそうだけど、これがなかなか微妙だった。現地の人と会話をした場はホテル、レストラン、お店、携帯ショップで、数十人程度と話しただけだが、その中で流暢な英語を話した人は2人だけ。英単語の羅列という状態の人もいた。私も人のことはまったく言えないレベルでどっこいどっこいなのだが、それでも宿泊や買い物程度なら意思疎通は十分にできる。
■アルファベットが読めないタクシー運転手
現地の人は英語はそれほど話せなくても、アルファベットは読めるのかなと思っていた。が、中には読めない人もいるようだ(その割合は不明)。
それがわかったのは、タクシーに乗ろうとしたとき。帰路のフライトのためにトビリシからクタイシへ長距離バス(後述)で戻り、そこからホテルまでタクシーで行こうとしたところ、アルファベット表記によるホテル名を見せても、運転手はわからなかったのだ。運転手は持っていたスマホをこちらに渡して「ここに喋って」と言う(そのように運転手が言っているのだろうと理解した)。スマホに翻訳アプリが入っているらしい。
しかし何回かトライしても無理。結局「あのホテルで聞いて」と、タクシーから目と鼻の先にあるホテルを指さされた。
■「うちに泊まってけ」
タクシー運転手から言われたホテルに行き、レセプションで事情を説明。すると中から男性が出てきて「うちに泊まっていけ」と言い出した。いやいや、もう別のホテルに予約取ってるから、そこに行きたいんだけど......。確かに、ホテルのレセプションで別のホテルについて問い合わせるのもどうかと思うのだが、ほかに手段がないから仕方ない。
最終的にそのホテルの男性が、こちらが予約しているホテルまで車で送ってくれることになった。料金は10ジョージアラリ(1ジョージアラリ=約37円、2019年7月現在)。車は日本車。日本語で「ディスクをセットしてください」というような内容が画面に表示され、機能しないままのカーナビが車内にあった。
男性は「日本車。グッド、グッド」と話す。ジョージアでは日本車を見かける機会が数回あったが、いずれも日本語が表示されたまま機能しないカーナビが付いていたのが面白かった。
■トビリシ→クタイシ行きのバスとドライブインとトイレ
ベルリンまでの帰路フライトもクタイシから出発なので、トビリシからクタイシまで再び移動する必要があった。英語で検索すると、バスステーションからクタイシ行きのバスがあると書かれていたので、そこへ向かう。
着いてみると、そこそこ大きなバスステーションで、どこがクタイシ行きの場所だかわからない。館内のカウンターで「クタイシ?」と聞いたところ、あっちと言われ、教えられた場所で「クタイシ、クタイシ」と言うと、そこにいた女性が窓口に案内してくれた。
お金を払ってチケットをもらうと、そこに書かれていた文字はすべてグルジア文字で、内容が正しいかどうかまったくわからず。しかし、車内には女性のバスガイドがおり、問題なかった。
バスは昼12時に出発予定だったはずだが、11時半に私がバスステーションに着いたときには既にお客を乗せたバスが停車しており、バスは11時45分頃に出発した。満員になったのだろう。もし12時間際に行ったら、クタイシ方面のバスはもうなかったのだろうか。それはわからない。
バスが出発すると、同乗のバスガイドが「コーヒー? ティー?」と席を回り始めた。これは往路のジョージアンバスにはなかったサービスだ。紅茶を選ぶと、ティーバッグ入りのカップを渡され、お湯が注がれた。
乗車時間は往路同様、約3時間。その間、1回ドライブインでトイレ休憩があったのも、往路と同様。しかし、そのドライブインの内容が、往路とはまったく違っていた。
休憩で到着したのは、村のレストハウスといった趣の、平屋建ての小さな家。壁には料理の絵に "Anadolu" と書かれているので、どうやらトルコ系らしい。中に入るとだだっ広い食堂が広がっていて、共産主義を感じた。共産主義のものだかは知らないが。
ちなみに往路のバス同様、特に集合時間は知らされず、乗客が戻ってきたのを確認して適当に出発するようだった。休憩時間は、だいたい20分ぐらいだったか。
トイレは後方にあるらしく、行ってみると専用の小さな建物が。トイレ使用は有料で0.50ジョージアラリ。
ちょっと臭うので大丈夫かなと個室に入ると形は和式で、なんと水洗ではなく、傍らに桶と柄杓が置いてある。バリ島のトイレに似ていたが、バリ島とは違ってトイレットペーパーはあった。
私がジョージア(グルジア)を、「ヨーロッパでも、アジアでもないどこか」と感じたのは、こういう経験も理由の一つ。
■スマホの現地SIM
人はスマホなしでは生きられなくなりつつある。私もそうだ。私のスマホの契約はEU内ならローミングなしでドイツ国内と同様に使えるが、ジョージアはEU加盟国ではない。
そんなときは、現地でSIMを買うのがベストだと思う。SIM購入カウンターはクタイシ空港出口のほか、街なかにもショップがある。料金プランは何種類かあったが、今回選んだのはMAGTIというキャリアのデータ通信のみ(通話なし)プラン。3GBで1ヵ月間有効、約500円だった。
■なぜか深夜まで営業の薬局が多数
トビリシ、クタイシともに目立ったのが、深夜まで営業している薬局とドラッグストア。しかもそれが数店舗並んで立っている。そんなに薬の需要があるのだろうか。謎だ。ちなみに両替商も同様に多かった。
■カードは非接触タイプが主流らしい
クレジットカードは、レストランやショップではかなり使える印象。ホテルは、アパートホテルだったせいか、カード使用不可だった。
カードは非接触タイプが主流らしく、こちらがカードを出すと、店員はまずは機械にカードをかざそうとしていた。しかし何も起きないので、あ、ダメかといった様子で、カードを機械に挿入していた。
■端末機が街角にたくさん設置されている
使わなかったのでイマイチ不明だが、街角にたくさん端末機が設定されていた。これで切符が買えたりタクシーが呼べたり、マルチに使えるようだった(実際のところは不明)。
■建設中途のまま廃墟化(?)した建物
建設中だったと思われる建物がそのまま放置されて廃墟化した物件をいくつも見た。資金的に頓挫したのだろうか。20年以上前に訪れたバンコクでそういう物件をよく見たが、ジョージアにもあったのかと驚いた。
以上で、初のジョージア旅行で気づいたことはだいたい書き留めただろうか。自分への覚え書きのようなものだけれど、これから行く方への参考にもなれば幸いです。
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