ドイツ最北端の島Sylt(ズュルト)へ・1日め「鉄道で海を渡る」

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海上を走って島へ


(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)


この内容は前回から続いています→ドイツ最北端の島Sylt(ズュルト)へ・計画編


■ベルリンからズュルトへ

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ズュルトの終着駅、ヴェスターラント駅は頭端式ホーム


 切符もホテルも予約していざ出発当日。私にしては早めの出発時刻だったにもかかわらず、緊張して30分ぐらい前にベルリン中央駅に着く。市内公共交通は数分程度の遅れはザラで、それが重なれば下手をすると遅刻してしまうからだ。だから大切な用事のときは、相当余裕を持って行動するクセが染み付いている。いいんだか悪いんだかわからないが、ドイツに住んでからは、最後の最後まで油断できないと思うようになった。

 中央駅は早めに着いても、カフェやパン屋などがたくさんあるから時間をつぶすのには困らない。車内で食べようと、朝食用のパンを買った。コーヒーは迷った挙げ句に買わずじまい。ズュルトは物価が高い。これから3泊もするのだ。さして重要でないテイクアウトのコーヒーよりもほかに、お金を使うべきものがあるはず。要は貧乏性なだけだが。

 地下ホームの乗り場に行くと、列車は既に到着していた。予約した座席の車両に乗り込む。まずはベルリンからハンブルクまでインターシティ(都市間急行)で約2時間半。そこからRE(地域快速)に乗り継いで3時間とちょっと。ハンブルクから先のほうが時間がかかるのか。じゃあパンを食べるのはいつにしようか......などと、どうでもいいことを考えるうちに列車は動き出した。
 ほぼ定刻通りの走行。日本では当たり前かもしれないけれど、ドイツにいるとそれが奇跡に思える。全国を走るドイツ鉄道の遅延は、市内交通に勝るとも劣らないから。というよりも、走行距離が長い分、市内交通よりもトラブルがある印象がある。

 ハンブルクで乗り換える。ズュルトは島なので、到着するまでに海を渡ることになる。これが既にこの旅最初のハイライト。車窓から見える本土の陸地がだんだん狭まって、左右から海が迫ってきて......そして最後は海ばかりになる。その興奮をもう一度味わいたかった。

 ハンブルクからズュルトまでの地域快速は空いていた。数時間乗って、本土最後の駅を出る。さぁ、もうすぐ。もうすぐ左右が海だけになる。カメラを持って待ち構えた。

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本土最後の草原。羊たちが草をはむ

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やがて草原が海になり

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完全な海に

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反対側も海


 本土最後の土地には、もう木も家もない。草原で羊たちが草をはんでいるだけ。その草原が少しずつ細くなる。やがて羊たちもいなくなり、緑色の陸地が水になっていく。海だ。海の上を走っている。
 
 本土と島の間は、盛り土がされて線路が通っている。ズュルトに着いてから知ったことだが、1927年に島と本土を結ぶ鉄道が開通した際には賛否両論あったらしい。鉄道が通ることで、島独自の文化が薄れてしまうのではないかという懸念があったそうだ。でも、いま私はこうして鉄道で島へと走っている。うれしい。

 やがて左右の窓に再び草原が現れた。草原の面積はどんどん大きくなり、私はズュルト島に上陸した。


■バスの切符購入のミッション達成に満足

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本土からの車は、すべて列車に積載されて島まで移動する


 ズュルトに上陸してから駅は3つある。私が降りるのは終着駅のWesterland(ヴェスターラント)。前回も書いたように、この駅周辺がいちばんにぎやかだ。車で移動しない私は、駅から徒歩で行ける場所にホテルを取ったのだ。

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リゾート地のメインストリートらしい瀟洒な通り


 ホテルでのチェックインを済ませたら、荷物を置いてすぐにまた駅へ。駅前のツーリストインフォメーションで、バスの切符について3日券を買うべきか、2日券で足りるか相談したかった。

 「3日めの移動があなたのプラン通りだと、2日券を買って3日めはその都度切符を買ったほうが安いけれど、もし3日めにほかのエリアも行くのなら、3日券のほうがお得ですね」
 と言われ、その場で3日券を購入。26.10ユーロなり。これ1枚で、明日から島内どこへでも行ける。

 時間はまだ夕刻。切符を買うというミッションを達成して満足。美しいヴェスターラントの駅舎を撮影した後は、そのまま歩いてビーチへと向かった。

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美しいヴェスターラント駅構内。1927年の鉄道開通と同時開業だったことを踏まえるとアールデコか

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窓の柄も美しい。ちょっと折り紙のよう


■白く光る海辺へ

 ズュルト島は北海とワッデン海に囲まれている。私が訪れたのは9月下旬なので、いずれにせよ海水浴シーズンではない。けれども人気リゾート地のズュルト、それもいちばんの繁華街に面したビーチは散歩する人々でにぎわっていた。海は夕日で白く光っている。

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旅情あふれるシュトラントコルプのある海辺

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貝殻が打ち寄せられている

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ハマナス、かな


 白い砂浜には、シュトラントコルプというドイツ発祥の屋根付きベンチが並んでいる。この風景がとても好き。
 せっかくの浜辺なのだから寝転べばいいと思うかもしれないけれど、ドイツの海辺は風が強いためにこのベンチが生まれたそうだ。発明されたのはこの北西部ではなく、バルト海側の北東部で、屋根部分のカーブに違いがあるという。でもどちらも籐で編まれていて、海辺の風情がある。ドイツの海だ、と思う。

 街の酒場で1杯飲むと、もう日は暮れていた。

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おやすみなさい

(次回に続く)
 

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