
今日9月18日はドイツで選挙があった。私の感触では、国民の選挙への関心はかなり高いと思う。選挙前はあちこちで候補者や政党について話している人たちを見た。
私はテレビを持っていないので、選挙のライブ感に触れたいという思いもあり、カフェでテレビの選挙特番を見ることにした。カフェの中には大きなスクリーンを備えている店があり、サッカーなど注目番組があるときはそのスクリーンに流すことがある。当然、今日の選挙特番も大スクリーンで放送された。
店に行ったらすでにお客でぎっしり。みんなスクリーンを食い入るように見ている。
ドイツの選挙システムは、有権者一人につき2票持っていて、1票目は自分の選挙区の候補者を一人選び、2票目は政党を選ぶことになっている。
今回の選挙は、前評判は野党第一党のCDU(ツェーデーウー=キリスト教民主同盟)+CSU(ツェーエスウー=キリスト教社会同盟)が優勢だと伝えられていた。もしCDU+CSUが勝てば、初の女性首相が誕生することになり、その点でも注目されていた。
ところが、ふたを開けてみたらこれが大混戦。CDU+CSUと与党SPD(エスペーデー=ドイツ社会民主党)との差は、わずか約1パーセント。そして、どちらの政党も前回比マイナス3〜4パーセントと大幅に議席を減らす結果となった。その中でFDP(エフデーペー=自由民主党)は、前回を2.6パーセント上回り、ほくほくしている。
これまでの政権は、与党第一党のSPDがBuendnis90-Gruenen(ビュントニス90・グリューネン=同盟90・緑の党)と連立政権を組んでいたが、今回の結果では、それでは過半数に達しないから無理。かといって、CDU+CSUがBuendnis90-Gruenenと組んでもダメ。票が分かれたので、3つの政党が連立するか、SPDとCDU+CSUが組むかしないと、過半数に達しない。いったい、どの政党がどこと組んで政権を取るのか、まったくわからない状態。当然、現首相のシュレーダーも、CDU党首のメルケルも自分が政権を取る意欲を見せている。
ただ、私がカフェの大スクリーンで見た印象では、メルケル党首は憔悴しきっていた。それに比べて、シュレーダーは余裕がある感じ。シュレーダー、ケンカ強い感じだよね。一国の首相たるもの、ケンカ強さは必要だ。
さて、ドイツの政権はどこへ。