
そもそも何でまだ新居へ引っ越せないかというと、最大の原因は電話線なのだ。私はこれまでの家では、同居人がすでに持っていた電話を使っていたので、自分名義では電話線は引いていなかった。
ところが今回は新規で申し込まなきゃいけない。ちょうどいい機会なので、この際DSL(要するにADSL、光なんてものはドイツでは見たことがない)にしようと申し込みにいった。以前ならそういう会社はドイツの元電電公社にあたるドイチュテレコムしか選択肢はなかったが、最近は料金定額制を売り物にした安い会社がいくつも出てきているので、なるべく安そうなところにした。
それで、身分証明書を出したり、いろんな手続きをして申し込んだあげく、「で、いつ電話回線が来るんですか」と聞いたところ、実にナチュラルに
「2〜8週間かかりますねー」
といわれたのだ。
絶句。2〜8週間って......。ひょっとしたら11月いっぱいは電話がない状態で暮らさなきゃいけないってこと? それじゃ仕事できないじゃん。私は電話回線がないところでは仕事ができないんだよ。とはいえ、これまでの旧居も今月いっぱいまでしかいられないし......。これは別にDSLの会社のせいではなく、電話回線はすべてドイチュテレコムが握っているらしいので、それが原因だろう。
頭を抱えていたら、この前手紙が届いて「10月19日に取り付けに来ます」と書いてある。私が申し込んだのが今月7日だから、2週間より早いじゃん。助かった。とはいえ、スムーズにメールのやりとりができるのが確認できるまで、油断はならない。電話関係のトラブルは山ほど聞いている。
あさっての取り付けがうまくいきますように。日本じゃこんなこと祈ったりしないのに、ドイツじゃあ、こういうこと一つひとつが大変だ。日本の企業は、サービス面においては総じて優秀だと思う。
そうそう、その手紙に「10月19日の8時〜16時までの間に来ます」と書いてあった。それって、ほぼ1日家にいなきゃいけないってことだよな。もうちょっと何とかならんのか......。