
パリでは、シャンパーニュ地方1日観光バスツアーに参加。2つのシャンパン製造所を試飲つきで見学できるという、お酒好きにはたまらないツアー。
訪れたのはマムとモエ・エ・シャンドン。シャンパンを貯蔵する地下は、どちらもひんやりと湿り気がある。昔は、瓶内にたまった澱を取るために、地下に並べてある瓶を毎日少しずつ手で回していたらしい。
でも、こんなに暗く湿った場所に毎日いたら、体に毒だ。第一、やりたがる人がいない。ということで、今は機械化がされているのだそうだ。
しかし、今でも手作業が義務づけられているというのが、ブドウの収穫。フランスのブドウは(ドイツのもだけど)、日本のと違ってとても背が低い。地面に近い高さに実がなっている。それを手で収穫するんだから、想像しただけでも腰痛になりそう。
それでも昔は、フランス人学生が小遣い稼ぎにやってたらしい。それが今では、貧しい国の人たちが出稼ぎにやってくるんだって。9月の2週間ほど、バッと働いて、ガッと稼いで帰って行くんだとか。
フランス人はそんなきつい仕事を誰もやりたがらないし、出稼ぎにきた人たちは効率よく稼げてうれしいらしく、そういう意味では両者うまくいっているのかね。
この構図、ドイツにおける白アスパラ収穫とまさしく同じ。白アスパラの収穫も、土の中からそうっと掘り出さなくてはならない重労働。ドイツ人はたとえ失業中でもやりたがらないと聞く。そこへ、ポーランドなど東欧諸国から人々が出稼ぎにやって来る。
でも、もし経済格差が縮小して、貧しい国との差がなくなったらどうするんだろう。自国で稼げれば、わざわざ出稼ぎに来ないだろうし、そうしたら、先進国と呼ばれている国の人々は自分たちでやるのかね。そうとも思えないけどね。
先進国が余裕があるのは貧しい国があってこそ、という気がした。
先進国と途上国、とまでは行かなくても、私もここベルリンでは弱者です。いわゆるジャパレスで低賃金で働いています。お店側も恐らく、ドイツ人だったらこれほどの賃金では雇えないでしょう。しかしドイツ語もまだあんまりで、専門的な能力も無い場合、日本以外で暮らすには、これくらいしか出来ないのが現実です。
また逆の話で、日本でも低賃金の労働力として、外国人労働者の力に頼っているところが相当あります。国としてはどちらも必要としているのに、あからさまに外国人を邪険にし、本国へ帰れ!と言うような人がドイツにも日本にも居るのが哀しいですね。。
都こんぶさん、
外国人は弱者になりやすい状況がありますよね。
こういう問題を考えるようになったのも、
外国暮らしをしているからだと思います。
この気持ちを忘れずに、今の自分ができることを
やっていかないと、と思っています。
私の場合、それは書くことなのかなと。