
ベルリン暮らしも、はや7年を超してしまった。ここに来たときには、いつまでいるか(いられるか)はわからないと思っていた。その気持ちは今でもまったく同じ。日本に帰るべき理由ができたり、自分の気持ちがそうなればいつでも帰ろうと思っている。
そんなわけで、今借りているアパートもずっと仮住まい感覚だった。家具はほとんどもらいもの。できるだけ物を増やさず、部屋の改造も控えてきた。
でも、そう思いながらこのアパートにも、はや4年。その間に気に入った家具も少しだけ買ったし、どうやったって物は増える。
いつしか、ただでさえ狭いわが家はどうしようもなく雑然となっていた。
インテリアの本を書いておきながら、自分はこの体たらく。せっかくこれまでたくさんの素晴らしい部屋を見てきたというのに、何にも生かせてないじゃないか。
そこでついに決心した。収納場所を作って、快適な暮らしをしようと。これまで壁に釘を打つことをためらっていたけど、そうすることでスペースがなくなっていくのが今までどれだけストレスだったことか。
具体的なプランは、キッチンの棚設置とベッド下の収納スペース作り。
入居当時、キッチンにはガス台(下はオーブン)とシンクしかなかった。よくある壁の収納棚とかは一切なし。そこへ、冷蔵庫(小さい物)と洗濯機を並べて作業スペースとしてきた。
でも収納棚がなかったもんだから、お茶缶とかジャムの瓶とかが冷蔵庫の上に並ぶようになってきた。そうなると、作業スペースがなくなる。できあがった料理を移すために皿を並べておきたいと思うけど、その場所がない。ものすごく作業効率が悪い。
で、住んで5年目にして、初めてキッチンの壁に棚を作ることにした。
この話、なんか長くなりそうなので今日はここまで。