
ドイツ語で「こんにちは」は「グーテンターク」。ところがそうではなく、「グリュースゴット」と言う地域がある。
それがドイツ東南に位置するバイエルン州。ミュンヘンがある州。
バイエルン州はカトリックが優勢。人々は陽気で旅行者にはフレンドリーだけど、考え方は保守的と言われている。
名物はビール(ミュンヘンのオクトーバーフェストは有名)、白ソーセージ、ブレッツェルという感じかな。そして誰もが知っているノイシュヴァンシュタイン城がある。
一般的なドイツのイメージって、たぶんバイエルン州のイメージじゃないだろうか。
それに対して、ベルリンはプロテスタントが優勢。一見とっつきにくいけど、保守的ではない。外国人が多くてインターナショナル。
何年か前にこのブログで書いたけど、日本に当てはめればミュンヘンは京都でベルリンは東京って気がする。
そんなわけで、ベルリンに住んでいる私にとって「グリュースゴット地域」は、アウェー感満点なのだ。「グリュースゴット」とあいさつされると、なんと返答していいのか困ってしまう。
さらにミュンヘンのファッションは、わりとこぎれいでコンサバ系が多い。ベルリンと違ってお金持ちが多いから、自然とそうなるのかも。
「お金をかければ、きれいな格好になるのは当たり前。安物でもセンスとアイディアでチープシックに装うことこそおしゃれだ」と考えている私にとって、コンサバ系こぎれいファッションはどうも相容れない。ますますアウェー感が増してしまう。
ところが。今回来てみて、これまで「グリュースゴット地域」に対する私の偏見が大きかったのではないかと思い直した。
ミュンヘンで若い女性を訪ねたところ、彼女のファッションがまさにチープシック。古着もよく着るという。
おすすめのショップやカフェに行ってみたところ、「あー、わかるわかる」と思った。ほどよく力が抜けて、カジュアルだけどちょっとカッコいい印象。わかるよ、わかる。
しかもどこも混んでたということは、それをいいと思う人が多いってこと。
地域ごとの全体的な傾向はあるにせよ、どこにだっていろいろな人がいて、多かれ少なかれ多様性というのはある。特に都市