
みなさんは、ドイツのローテンブルクはお好きですか? もしお好きなら、ただいま発売中の『テレビでドイツ語』7月号をぜひご覧ください。連載「南ドイツの小さな町」で、まるでおとぎの国のような「ゲンゲンバッハ」という町をご紹介しています。
もうここは、と、に、か、く、超おすすめ! 何しろ街全体がおとぎの国なんだから! 中世の塔や花でいっぱいの木組みの家が並んでいて、どこを見てもロマンチック! 普通の民家もとってもかわいい! 見たものすべてを写真に撮りたくなること請け合い。
なおかつ、ここのワインは最高。白も赤もあるんだけど(詳しくは6月号テキストの「黒い森のワイン生産」記事をご覧くださいませ)、中でもちょっとおもしろいのが、赤ワイン用の品種であるSpätburgunder(シュペートブルグンダー=フランス語で言うピノ・ノワール)で作った白ワイン。
もともと赤ワインの赤色はブドウの皮から来ているので、皮を取り除いて作れば赤ワイン用の品種からも白ワインはできる。
それを飲んでみたけど、白だけどしっかりとした味がした(こんなとき「アプリコットのような......わずかにナッツの香りが......」とか言ってみたいけど、そんなワイン用語は知らず)。
本来ビール党の私が、最近ドイツワインにどっぷりはまっているのも、元はと言えばこの地方のワインを飲んだのがきっかけだった。そのぐらいおいしい。もうあちこちで何回も書いているけど、ドイツワインが甘いというのは偏見だから。そこのところ、よろしくお願いします。
ゲンゲンバッハは、フランスとの国境に近いドイツの南西のはずれにある。でもフライブルクから乗り換えなしで列車で約1時間なので、アクセスは全然悪くない。
こんなにメルヘンチック&ロマンチックな町が、日本で全然知られていないのは本当に残念。
ローテンブルクもいいけど、超観光地化している。そして超有名観光地は、やっぱりちょっとつまらない。なんだか普通の人の生活を垣間見ることができないような気がして。
だから、この「南ドイツの小さな町」連載では、日本であまり知られていないけど、とっても魅力的な町を紹介するという意図でやっています。
こういう企画も、NHK語学テキストだからやれること。書籍の書き下ろしだと、きっと売れないから(なぜなら知られていない町だから)企画が通らない。
観光スポットに限らず、日本では既に有名な情報ばかりが繰り返し流される。ステレオタイプな情報ばかりが求められて、新しい情報は受け入れられない。
ライターの仕事をしていると、そんな風に思うことが非常に多い。そのたびにすごく残念な気持ちになる。
だから「南ドイツの小さな町」連載では、ドイツの新しい魅力に触れていただけるようにがんばっています。まあ、がんばっているというより、私自身が楽しんでいます。
そんなわけで、ドイツ語を勉強していない方も、ぜひNHK『テレビでドイツ語』7月号テキストをご覧になってみてください。ゲンゲンバッハは巻頭のカラーページに載っています(エッセイは巻末のモノクロページでどうぞ)。
twitter:@kubomaga
ワインが旨いと聞くとすぐに飛んでいきたくなるわ
ゲンゲンバッハってどの辺だろう?
日本にも入ってるのかな?
今度ドイツワインに詳しい人に聞いてみようっと
ゲンゲンバッハはフランス国境に近い南西ドイツです。フライブルクから列車で1時間ぐらいといえば、大体のイメージが湧くでしょうか?
小さくて、とても素敵な街ですよ。