蚤の市で机を買う

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 ミュンヘンのオクトーバーフェストから帰ってきてからというもの、どうも体調が悪い。もともと行く前からちょっと体が弱っているという前兆はあったのだが、だからといって旅行を取りやめるはずもなく、行ってしまえばビールをリットル単位で飲むことは目に見えていたので(だってオクトーバーフェストだからね)、自業自得なわけではあるが。やっぱ飲みすぎたんだろうか。しかし、ああいう祝祭空間では、つい飲んでしまうものだな。オクトーバーフェストについては「一人暮らし in ドイツ」に書いたので、そちらをどうぞ。

 今日10月3日はドイツ統一記念日で祝日。いろんなイベントも開かれていたようだけど、私はきのうからの腹痛をなんとなく引きずっていて、家でおとなしくしていた。

 しかし、いま私の部屋にはうれしいものがある。それは、この前蚤の市で買った机。
 特に目的もなくMauerpark(マウアーパーク)の蚤の市に行ったら、そこで素敵な机を発見。木のぬくもりと、柔らかなフォルムが美しい。値札を見たら45ユーロと書いてある。この机で45は決して高くない。しかし、もうすぐ引っ越しを控えているというのに、わざわざ家具を増やすというのもどうか。いや、引っ越すからこそ、気に入った家具がほしい。でもこの机を買ったとしても、一人でどうやって持って帰るんだ、などと机の前でしばし考える。考えながらも、他の人が買って行ってしまったらどうしようと勝手にハラハラする。
 結局、一周して頭を冷やそう、一周してもまだほしければ、そしてまだ机が残っていれば買おうと決断した。
 果たして一周後もその机はまだあった。迷わず買うことにして、店番の人に声をかける。45ユーロでも全然かまわないと思ったが、とりあえず値切って42で買った。
 問題はこれをどうやって家まで持って帰るか。車など持っているわけがない。買う前に一瞬自分で持ちあげてみて、自分一人で持って帰れると思ったのだが、やはりそれは無茶だった。100メートルもいかないうちに音をあげる。そこへなんと友人とばったり。これ幸いと最寄りの駅まで一緒に運んでもらったのだった。

 42ユーロで買えるものはいろいろある。でも、たとえば私が42ユーロで服を買ったとしても、きっとこれほど幸せな気持ちにはならないだろう。朝起きて、この机を眺めるたびに私はうれしくなってくる。この机がひとつあるだけで、部屋の風格が違ってくる。花でも生けてみようかという気になってくる。
 お金の余裕がないからこそ、いいお金の使い方をしたい。今回は、本当にいい買い物をした。うれしい。

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