驚きの接客

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 日本では、お客様は神様。デパートとかで受けるうやうやしい応対は、たまに一時帰国するとびっくりすることがある。
 翻ってドイツでは、サービス業は全般的に評判が悪い。特にベルリンは、ベルリン人も太鼓判を押すほど接客態度が悪いとされている。

 しかし私はこれまでたくさんの飲食店を取材してきて、多くのオーナーが「フレンドリーサービスをモットーにしている」と答えたのを聞いた。まあ、取材だからそれは当然かもしれないけれど、実際に私が行った店は、どこもなかなか感じがよかった。だからベルリンの接客態度が悪いと聞いても、あんまり実感がなかったのだ。

 でもきのう、おもしろい接客に遭遇した。
 友人たちとレストランに入り、それぞれ料理を注文した。私はカレーソース+ライス(日本のカレーライスのイメージとは全然違う)を頼んだところ、出てきたのは皿に乗ったペンネだった。
 あれー、私、ライスを注文したはずだよなー、ペンネはどう考えてもライスじゃないよなー、と思い、皿を持って来たウェイトレスさんにそう伝えた。

 「ちょっとお待ちください」と引っ込んだウェイトレスさん。再びやってきて私にメニューを示しながらこう言った。

 「確かにあなたの言うとおりで、注文された品はカレー+ライスでした。でもこれはソースも具もそれとまったく同じで、ライスがペンネになっただけなんです。値段も一緒です」

 この応対、ちょっと感動すらした。その言い方はいささかも申し訳なさそうでなく、かといって高飛車でもなく、ごくニュートラル。本当に心からそう思ってる、という感じ。

 それで私も、そこまで米にこだわっていたわけでもなかったし、お腹もすいていたので、そのカレー+ペンネをそのまま食べることにした。ウェイトレスさんのあまりに悪意のない応対に、まったく腹は立たなかった。
 それに、たとえライスに変えてくれと言ったところで「そのペンネをどけて、ライスを乗っけるだけじゃない?」という友人の言うとおりになることだろう。だったらペンネのまま食べたほうがよほどいい。

 非常に驚きが大きかったので、なんかそれで済んでしまったこの接客。でも日本じゃあり得ないだろうなー。

コメント(2)

はははっ!!
思わず笑ってしまった!!

でも、もしかしたら、Yuki様がドイツ語も英語も分からない呑気な日本人観光客と勘違いして、体よくあしらわれただけかも...なんて思わなかった?

で、そのカレーペンネのお味はいかほど?

kuwaさん、そうなんか笑っちゃうでしょ?

>でも、もしかしたら、Yuki様がドイツ語も英語も分からない呑気な日本人観光客と勘違いして、体よくあしらわれただけかも...なんて思わなかった?

いや、それはないよ。
だって、それまでそのウェイトレスさんとドイツ語で
話してたんだもん。
「私、このメニューの6番のカレー+ライスを頼んだと
思うんですけどー」って。

私がどうしても米が食べたかったなら「変えて」って
いったんだろうけど、そこまでのもんでもなかったしね。

カレーペンネはそれなりにうまかったよ。

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