回る車で泣けてくる

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 「車を回す人がいる」という噂を前々から聞いて、ずっと気になっていた。
 日本人アーティストの作品らしいんだけど、車を回すって、いったいどういうことなんだか。でも、なんとなく引っかかっていて、いつか見たいものだと漠然と思っていた。

 そうしたらチャンスがやってきた。
 前回のこのコーナーで書いたアジア・パシフィック週間の一環で、JAPAN NOWというイベントがある。多数の日本人アーティストが作品やパフォーマンスを披露しているが、ここで車を回す作品を見られるという。

 場所はミッテのTheaterhaus Mitte。入口を入ると中庭で緑色のトラバント(旧東ドイツ時代の車ね)が宙ぶらりんになっている。モーターが下に置いてある。これで回すのか。人に聞いたところ、このモーターはもともとトラバントのものらしい。
 そこへ、ふんどし姿のアーティストの久保田弘成さん登場。モーターにつなげてあるハンドルを握ると、トラバントがぐるぐる回りはじめた。そして大音量の音楽。

 ぐるぐるぐる......
 "かえろかな~、かえりたい~"
 ぐるぐるぐる......
 "ふるさと~、夢んなかー"

 細川たかしの『望郷じょんがら』にほだされたのか、これが作品の力なのか、なんだか涙ぐんでくる。回る車で泣けてくる。タバコを口にしながら車を回し続ける、ふんどし一丁の久保田さん。

 見られてよかった。このパフォーマンスは「ベルリン一人旅」というタイトルで、今月19日までの毎日19時から。ぜひ。

コメント(2)

とても興味深いパフォーマンスだね。
ドイツの人々には
細川たかしの「望郷じょんがら」は
どんなふうに聞こえたのかしら?

緑の車って色がまたいいね。
何だかわからないけど
実際に見たら、視線釘付けになりそう・・・

でもドイツで見るからいいのかな?

この緑色がいいよね。
別の場所では別の車を回しているらしいよ。
回る車に細川たかしの歌がミョーにはまって、
なんか感動しちゃったんだよね。

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