
1年半前に訪れた雑貨メッセで、ひと目ぼれした作品がある。
それは、シルクスクリーンによって繊細な模様がプリントされた布や紙。植物が主なモチーフで、その繊細なタッチと淡い色合いが、私の心をとらえて放さなかった。ちょっと北欧風の印象もある。日本人の好みにもよく合いそう。
とにかく、作品にひと目ぼれ。
その作品はドイツ人女性デザイナーによるものだったのだけど、あいにく会場にご本人はいなかった。そこで会場にいた男性(実はデザイナーさんのご主人だった)に、「この作品、すごくいいです。好きです」と告白(?)し、パンフレットをもらって帰ってきた。
それから1年半。私はそのパンフレットをしょっちゅう眺めながら、「いつかこの人に会いたいなあ。アトリエに行ってみたいなあ」と思い募らせていた。
でもアトリエがあるのは、ベルリンからちょっと距離がある町。いろんなことを考えて、行くのをためらっていた。だけど、こんなにずっと思い続けているのなら、とにかく行動しなくちゃいけないと決心した。
そして、思いきってご本人に電話をしてみると、「どうぞいらっしゃい」と快く招待してくれたのだった。
本当に、ドイツではみんな快く私を迎えてくれる。見知らぬ外国人の私を、アトリエや自宅に招いてくれる。うれしい。
その方のアトリエは自宅内にあって、そのご自宅が、これまたとってもセンスがよかった。どの部屋にもご自身デザインの壁紙やカーテンがあって、うっとりするほど素敵。
一部の家具は「粗大ゴミから見つけてきた」んだそう。
これは、センスのいい人はみんなやっている。見る目があるから、ゴミだけどおしゃれなものを拾ってこられる。そして、自分流に手直しして、新品よりも、もっと素敵にしてしまう。
うれしかったのが、その方と私のデザインの好みが超一緒だったこと。
50〜60年代の食器や、ベルリン在住の陶芸作家さんなど、私が好きなものを全部持っていらっしゃった。
「この陶芸家さんの作品が好きなの」
「あ、この方の作品、私も大好きです!」
「これは60年代の食器でね」
「あ、色が素敵!私もよく蚤の市でこの時代を買い集めてます!」
「ねー、いいわよねー」
「ねー」
みたいな感じで、すっかり意気投合。同じ感覚を分かち合えるって、なんてうれしいんだろう!
そんなわけで、ご自宅でお茶をご馳走になりながら、作品も購入し、とってもしあわせな気持ちでベルリンに戻ってきた。
帰りの列車のなかで、あったかい気持ちがこみ上げてきた。思いきって会いに行って、本当によかった。
人も作品もこんなに素敵なんだもの、私は絶対に日本に紹介したい。この方の記事を書きたい。そして、もっと多くの人と、大好きな感覚を分かち合いたい。
twitter:@kubomaga
ああ、いいですねえ!
この方hpかなにかもってらっしゃたら教えてください。見てみたいです。
karinさん、
気に入っていただけましたか!
資料ありますよ。今出張先なので、週末にベルリンに帰ったらお送りします。
なんて素敵なできごと。
私もこの方の作品好きそうなので見てみたいです。
kubomagaさん
わ〜素敵ですね。
帰国するときカタログと作品持ってきて見せて下さいね。
ベルリンやドイツの作家さんを日本に紹介していくお手伝いがしたいです。手仕事の好きなドイツと日本、共感できることってたくさんありますよね。
おっと、良いアイデアが。
来月帰国する前にメールアドレスに連絡ください〜。
えみちゃん、
おおー、みんな作品好きそうね。うれしいな。
絶対に日本での評判もいいと思ってるの。
YAMADAさん、
実はこの件についてYAMADAさんにご相談しようと思ってたんですよ。
ご連絡します。