頭端式ホームが好き

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 この前の旅行でシュトゥットガルトにも寄った。今シュトゥットガルトと言えば、"Stuttgart21"でもちきり。
 これはシュトゥットガルト中央駅を建て替えるプロジェクト。それにより各都市への列車の所要時間が縮まるという。でも市民から強い反対意見が出て、現在駅の周りではびっしりと反対ビラが貼られ、デモが行われたりしている。

 で、なんで建て替えることで各都市への所要時間が縮まるのかというと、それはこの駅が現在頭端式(行き止まり式)ホームだから。ミュンヘンとか、ライプツィッヒとかもそう。東京だと、例えば小田急線の新宿地上駅とか。

 この方式だと、いったんホームに入った列車は、進行方向を変えて今来たルートを戻りながら出て行くことになり、その分時間や距離にムダが出る。効率を考えると、そのまま走り抜けられるホームのほうがいい。
 だから新しい駅はみんな走り抜け方式。ベルリン中央駅もそうでしょ。

 昔は今みたいに全国の都市が同じ路線で結ばれていなくて、ある一定の都市間を走っていただけだった。例えば、ベルリンからハンブルクに行くときは、ハンブルク駅に行き、そこから鉄道に乗る。アンハルトへならアンハルト駅から乗る。そういう感じだった。
 だけど今は一つの駅に多方面への列車が止まるので、それだと都合が悪い。頭端式ホームは時代に合わなくなってしまった。

 でもね、私はこの頭端式ホームがとても好きなんだ。ヨーロッパっぽい雰囲気をかもし出している気がして、風情がある。
 以前「駅が頭端式でヨーロッパらしい風情がある」と原稿に書いたら、「わかりにくい」と言われ削除されちゃったけど、これは私が勝手にそう思っているだけなんだろうか。

 ま、それはさておき、頭端式を保ちながらも走り抜けられる構造にすることは可能。それは地下に走り抜け用ホームを造ること。
 アントワープ駅がそうで、地下が特急ホームになっている。以前このコーナーでも書いたけど、あの駅、本当にかっこいい。地上部は昔のままで非常にクラシック。地下ホームは超モダンで近代的。興奮して写真いっぱい撮っちゃったもんな。
 シュトゥットガルトも、地下に走り抜け用ホームを造る予定らしい、このまま計画が進めばだけど。

 "Stuttgart21"に関しては、私は何とも言えないけど、現在各都市にある頭端式ホームは残って欲しいなあ。

twitter:@kubomaga

コメント(8)

|駅が頭端式でヨーロッパらしい風情がある
全く同感です。仮に私が担当だったら削除なんてしませんって。(笑

頭端式、ミラノもそうですね。何もかも効率第一主義、というのは欧州においてはあまり似つかわしくない気がしてなりません。

karinさん、
あー、ミラノもそうですね。あの駅、立派ですよね!
ヨーロッパの中央駅はどこも立派で風格があって好きですよ。
なんかこう、旅情が盛り上がるんですよね。
日本の駅には、ああいうのは感じないなあ。
やっぱり何でも新しすぎるからなのかしら。

karinさんも頭端式ホームがヨーロッパらしいと思われているのなら、
私だけの独りよがりじゃなかったんですね。
ヨーロッパに行ったことがないと、なかなかわかりにくいんですかね。

シュトゥットガルトが駅を建て替えようとしているのも、
効率化による経済的効果が見込まれるからで、
結局は経済が第一なんだなあと思います。

こんにちは。

Stuttgartは、自分が初めてドイツに行ったときに訪れた所です。
駅で手荷物を受け取るときに右往左往したことを思い出しました。

確かにドイツでは頭端式ホームが多いですね。
自分が行った限りでもフランクフルト、ミュンヘン、ライプチヒ(通過したのみ)
ミュンヘンではホーム内のスタンドでビールを飲みながら、発着する列車を眺めてました。
これも頭端式ホームの楽しみ方ですかね...

Miyappyさん、こんにちは。
頭端式って、そういう楽しみ方ができるので
風情があると思うんです。
走り抜け式ホームでもビールは飲めますけど、
やっぱりもうひとつ風情が感じられないんですよね。
でもMiyappyさんも、ずいぶんドイツを旅されていますね。
次回はいつごろ? お忙しそうなので、難しいでしょうか。

少し大きい駅はかなりの確立で頭端式ですね。
ブレーメン、チューリッヒ、ルツェルンなんかもそうだったかなあ。
そんなにめちゃくちゃ大きい都市でもないんですけどね。

「駅が頭端式でヨーロッパらしい風情がある」は私も大賛成!
でも、「頭端式」という言い方は、このエントリを見るまで知りませんでした。
「行き止まり式」だったら馴染みがあるのかなあ。
それとも、単に欧州に行ったことがないと想像しにくいのかもしれないですね。

みづさん、こんばんは。
あ、ルツェルンもそうなんですね。私は行ったことないんですけど、
どんな街なんでしょうね。

そういえば、私も日常では「行き止まり式」って言っているような気がします。
自分はドイツに住んでいるので頭端式ホームが当たり前ですが、
日本ではなじみが薄いですよね。
もし原稿に「ヨーロッパらしい」の記述があったとしても、
ピンと来ない人も多かったんじゃないかと。
逆に、ヨーロッパを知っている人なら、共感していただけるのかな?

私も頭端式の駅が大好きです。日本だとやはり上野駅の一部分かなあ。長距離列車の旅立ちが似合う、いかにも駅という風情がいいです。そういえば、ドイツの頭端式で真っ先に思い浮かぶライプチヒ中央駅も、通り抜けの駅にするための工事が進んでいるはずですが、最近はどうなったのでしょうね。

マサトさん、こんにちは。
マサトさんも頭端式ホームがお好きなんですね!やっぱり風情がありますよねえ。
駅っていうのは舞台みたいな一面もありますから、
機能的なだけじゃなくて、風情を感じたいもんなんです。
ライプツィヒは、今年の1月に行ったときはまだ工事中でした。
あそこの駅こそ、まさにCMに使われた舞台ですよね。

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