毎号手塚リサさんのイラストがとっても素敵で、店頭で目立ってましたよね
(*ベルリンのお店やライフスタイルに関しては、在ベルリンガイドの松永さんとの共同ベルリン情報ブログ「おさんぽベルリン」をぜひご覧ください。バリバリ書いてます)
またまたお知らせが遅くなりましたが、NHKラジオドイツ語講座テキスト「まいにちドイツ語」3月号が発売中です。
この号で、連載「ドイツのgemütlich(ゲミュートリヒ)な暮らし」は最終回です(グスン)。最終回はテキスト3月号ページの試し読みボタンから読んでいただけます。
最後は農家について取り上げました。といっても、旅行者でも気軽に立ち寄れる農家ペンションについてです。へなちょこな私でも、こういう形なら自然や家畜と触れあえます。
ご旅行でドイツにいらっしゃる方も、もし時間があるならこうした場所にお出かけになると、普通の旅行とはひと味違う体験ができると思いますよ。
これまで1年間にわたり、さまざまな角度から、私が思うドイツのgemütlich(=心地よい)についてご紹介してきました。
このgemütlichという感覚は、とてもドイツっぽいものではないかと思います。単なる「心地よい」を超えた、もっと深い、心の底からの安らぎとでも言いますか。
こういう感覚が、私が東京にいたときにはなかったんです、たぶん。
これまで取り上げてきたgemütlichな暮らしを見ると、クラインガルテンや湖水浴、公園など、自然と関係するテーマが多かったですね。
たぶんそれは、私がベルリンという緑の多い都市に住んでいるからではないかと思います。もし緑だけだったら、また逆に、人や建物ばかりの場所に住んでいたら、恐らく違った感覚だったんじゃないでしょうか。
ベルリン生活を通じて感じたgemütlichな暮らしは、どれも特別なことではないし、お金もかかりません。でも、とても豊かなことだと思います。そういう暮らしができるから、私はここにいるんです。
そして、いつか日本(東京?)に帰ることになったとしても、こういう心持ちでいられることが私の理想なのですが、未だにその自信はありません。物質的には、ここより遙かに多くの魅力的なものがあるというのに。
この連載を書くことで、「豊かさとは何か」ということを改めて考えさせられました。それは自分の漠然としたテーマである「しあわせ人生」(やっぱ漠然としすぎ)につながっていきました。
連載は今回で終わりますが、これからもドイツでgemütlichなことに触れ、考えたり感じたことを書いていきたいと思います。
1年間、どうもありがとうございました。
そして、ドイツ語を勉強中のみなさま。
どうかこれからもドイツ語を続けてください。私も未だにヒーヒーいいながら辞書を引いています。一緒に勉強を続けていきましょう。