
1回に食べる量はこのぐらいにとどめよう
ドイツのクリスマス菓子の代表と言えば、シュトレン(日本では一般的にシュトーレンと呼ばれていますが、シュトレンのほうがドイツ語的には正確。ま、日本で呼ぶならどっちでもいいとは思うけど)。
正直、そんなにおいしいもんじゃないよねと思っていたけど、何年か前に「えっ、こんなにおいしいの?」と、びっくりしたことがある。このクボマガブログにも書いた。
そのシュトレンを作っているお店はcafe Becker。
http://www.cafe-becker.de/

この1本で約1Kg
私はシュトレンの食べ歩きをしているわけじゃないけど、ここのを食べて、初めてシュトレンをおいしいと思えたな。
それ以来何回か取り寄せていて(お店はベルリンにないので)、今年も到着!
白い粉糖がかかった、イエス・キリストのおくるみの形をかたどったシュトレン。1本1Kgある。ドイツではこれが標準。ミニサイズもあるけど、小さいとあんまりおいしく焼けないらしい。
そもそも、シュトレンを始め、レープクーヘンやクッキーなどのクリスマス菓子は、12月頃から大量に準備して(ドイツの家庭ではクッキーを大量に焼き始める)、それを大きなお皿に盛り合わせておく。
それを毎日ちょこちょこ食べたり、来客に勧めたりして、クリスマスを待ちわびるものなのよ。
つまりドイツでは12月になると、もうクリスマスは半分始まっているんだよね。
アドベント(待降節、クリスマスの4週間前の日曜日から、クリスマスが始まる前までの期間)は、クリスマスがくるのを待ちわびる期間。12月1日から24日までの日めくりのアドベンツカレンダーがあったり、日曜日が訪れるごとにキャンドルを1本ずつ点していったりする。
お菓子もそれと同じで、日持ちがするものをたくさん用意して、ちょっとずつ食べていく。なんだか日本のおせち料理と似ているな、といつも思う。
そんなわけで、シュトレンもとても日持ちする。3月のイースターの頃になると、アロマが生地に馴染んでおいしくなるんだとか。
だから、シュトレンを日本で売っているような「クリスマスケーキ」というイメージで捉えていると、全然違ってがっかりするんじゃないかな。ドイツでは、24日・25日にクリスマスの生デコレーションケーキを食べる習慣はないからね。
シュトレンは、バターやナッツ、オレンジピールなどがたっぷり入った菓子パンのようなもの。こういう食材は昔は高価だったから、クリスマスの時だけに食べられる贅沢品だったんだよね。
現代ではバターもナッツも簡単に手に入るけど、シュトレンはクリスマスの時期だけ手に入る特別なお菓子であることに変わりない。
感謝しながら、うす〜く切って少しずつ食べないと。じゃないと、後から大変なことになる。なんたって、バターやナッツがぎっしりだからね。
厳寒のドイツの冬を生き延びるためのカロリーも、ぎっしり詰まっているというわけよ。これ1本食べたらばっちり皮下脂肪ついて、もうヒートテックはいらないかもしれないな......。